【ニュース】 壱岐の華、酒税免税に伴い、手指消毒液用の高濃度アルコールの生産を開始、医療機関や福祉施設へ供給 長崎県壱岐市

2020.05.07
酒造会社の株式会社壱岐の華(長崎県壱岐市、長田浩義代表)はこのほど、手指消毒液用の高濃度アルコールの生産を開始、医療機関や福祉施設からの受注を開始した。

新型コロナウイルスの蔓延に伴う消毒液の不足が問題となる中、厚生労働省は3月23日付で「酒類製造業者が製造する高濃度エタノール製品を手指消毒用に使用して差し支えない」と通達、全国の酒造会社で製造が始まっている。
しかし、消毒目的であっても、酒造会社が製造する高濃度アルコール製品にはアルコール度数に応じた酒税が課されていたという。

免税の対応を求める声が上がる中、国税庁は5月1日、「不可飲処置が施された高濃度アルコール製品」に関し、酒税を課さないことを通知。
これにより、酒造会社が税務上の申請を行った特定の直接販売では、酒税を含まない価格で高濃度アルコール製品の供給が可能となった。
販売にあたっては、従来の高濃度スピリッツ製品とは異なる、「飲用不可」を表示したラベルが必要となる。

これを受け同社は、医療・福祉関連施設など、飲用を利用目的としない取引先に対し、酒税を含まない価格で高濃度アルコールの供給を開始。
従来のスピリッツの6割程度の価格で供給が可能となった。
医療機関等への免税品の出荷は5月11日より開始、一般向けの販売は飲用目的の可能性もあることから、従来通り酒税を含んだ高濃度アルコールのスピリッツとして販売を行う。