【ニュース】 近畿日本鉄道、新型名阪特急「ひのとり」を来春より運行、日本初、全席にバックシェルを設置 大阪府大阪市

2019.09.02
近畿日本鉄道株式会社(大阪市天王寺区、都司尚社長)は、日本で初めて全席にバックシェルを設置するなど、車内の居住性を従来より大幅に向上させた新型名阪特急「80000系」の運行を来春より開始する。
このほど、同車両の名称を「ひのとり」とし、運行開始日を2020年3月14日に決定、運行ダイヤや特別車両料金も決定した。

名称の「ひのとり」は、先進的でスピード感ある車体フォルム、深い艶感のあるメタリックレッドといった外観デザインに加え、ゆったりとした空間や上質なサービスを提供する気品ある車両のイメージを、翼を大きく広げて飛翔する「ひのとり」に重ね合わせて命名したもの。
ロゴマークは、近鉄の新たなシンボル特急として大きく飛翔していくことを期待し、作成した。

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同車両のうち、両先頭車両はプレミアム車両で、全席3列のシートにバックシェルを設置。
座席には本革を使用、前後間隔は130cm(鉄道で日本最大級)とし、横揺れを低減する電動式フルアクティブサスペンションなどを設置する。
ハイデッカー構造による高いアイポイントと前面・側面の大型ガラスにより広がる眺望も楽しめるという。

レギュラー車両(中間車両)についても、全席にバックシェルを設置、座席の前後間隔も116cm(レギュラー車両としては同社最大)としている。

サービス設備では、ベンチスペース、カフェスポット(コーヒーサーバーなどを設置)、大型荷物置き場などを設置。
客室両端上部には大型液晶ディスプレイを設置、乗換案内などを4ヶ国語で情報提供するほか、ダイヤが乱れた場合を含め、同社および接続他社路線のリアルタイムの列車運行情報を提供する(同社初)。

トイレには、温水洗浄便座やベビーチェアを設置(男性用トイレを除く)、多目的トイレにはチェンジングボードやベビーベッド、オストメイト対応設備を配備するという。

80000系の運行開始日は2020年3月14日。
運行区間は大阪難波~近鉄名古屋間(大阪難波~近鉄奈良間でも一部の特急に運用予定)。
製造両数は6両編成×8編成・8両編成×3編成、全11編成計72両。