【ニュース】 相鉄バスと群馬大学、大型バスの自動運転で共同研究、日本初、バス事業者が自動運転バス車両を保有し実証実験 神奈川県横浜市
2019.05.07
相鉄バス株式会社(横浜市西区、菅谷雅夫社長)と国立大学法人群馬大学(群馬県前橋市、平塚浩士学長)はこのほど、バスの自動運転に必要なシステムの開発、同システムを活用した実証実験の実施、自動運転による輸送サービスの構築などに係る共同研究契約を締結した。
相鉄バスでは、就労人口の減少に伴うドライバー不足への対応として、自動運転技術の導入が不可欠と考えており、迅速な技術導入を目指している。
一方、群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターでは、大型バスの自動運転適用時の課題解決や運行実務に即した技術の実現により、自動運転「レベル4(限定領域内で、システムが全ての運転を実施する)」の実用化につなげたいという。
両者は、今回の契約締結により、営業路線を中心に、大型バスの自動運転による実証実験を2019年秋以降継続的に実施。
群馬大学の技術提供により、相鉄バスはバス事業者としては日本初となる大型バスの自動運転車両を自社所有し、自動運転「レベル4」による営業運転を目指す。
相鉄バスは、横浜市内と神奈川県央部を中心とする地域で路線バス・高速バス・空港リムジンバスなど、約80万営業km・115系統のバス輸送サービスを1日あたり約9万人に提供。
近年は高齢化社会に対応した低床バスや、環境にやさしいハイブリッドバスなどを導入、カード化の推進やICTによる情報の提供についても積極的に取り組んでいるという。
群馬大学は、次世代自動車産業振興に資する産学官金連携イノベーションの拠点形成を目指し、2016年12月に「次世代モビリティ社会実装研究センター」を設置。
関連分野の企業や自治体との連携・協力関係のもと、地域社会に根付く自動運転による移動サービスの創出に向けた研究と社会実装を目指した活動を進めている。
限定された地域専用の自動運転研究開発に取り組み、実証実験の実績を蓄積しながら、2020年には、技術的にも社会的にも自動運転に対応していく社会の実現、完全自動運転・無人自動運転移動サービス(レベル4)をはじめとする次世代モビリティの社会実装を目指すという。