【ニュース】 リクルートと有田市、新規就農者獲得のため包括的支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」を4月1日より運用 和歌山県有田市

2019.03.15
株式会社リクルートホールディングスの中間持ち株会社・株式会社リクルート(東京都千代田区、北村吉弘社長)と有田市は、新たな就農者支援の取組みとして、新規就農者獲得のため包括的支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」を開発、4月1日より運用を開始する。

両者は2017年3月に地域振興を目的した包括連携協定を締結、
「Cheers Agri Project IN ARIDA」プロジェクトを立ち上げ、一次産業分野における課題解決支援モデルの実証実験を行ってきた。

この取組みを進める中で、農地提供者からは「土地が荒れると周りの農家に迷惑がかかるので、辞められない」、受け入れ農家からは「廃農しそうな農家は分かるものの、こちらから聞くのは失礼なので、聞けない」、新規就農者からは「収入や初期費用の不安、農地確保が難しいなどの理由で、やりたいけど、できない」といった声があがり、同市の第一産業に関わるそれぞれのリアルな課題が明らかになったという。

今回運用を開始する「AGRI-LINK IN ARIDA」は、価値ある土地と農家の誇りを未来に残す、新規就農者・農地提供者・受け入れ農家それぞれがメリットを享受できる、三方よしの就農スキームとなっている。

具体的な運用方法では、新規就農者・農地提供者・受け入れ農家をつなぐ「トライアングルマッチング」を行う。
トライアングルマッチングは、3者の持つ資産を、3者の課題にマッチングさせることで解決していくもので、新規就農者と農地提供者をつなぐ「事業継承マッチング」、新規就農者と受け入れ農家をつなぐ「就労、技術マッチング」、農地提供者と受け入れ農家をつなぐ「農地マッチング」の3つで構成する。

3つのマッチングにより、農地提供者は農地の管理における不安の払拭、受け入れ農家は出荷量の増加による売上利益の増加、新規就農者は初年度から生活の見通しが立ち、3年目に農地付きで独立できるようになるとしている。

さらに、新規就農者の募集については、リクルートが持つ「マーケティング力×先端テクノロジー」を活かし、グループ会社の株式会社リクルートコミュニケーションズ(東京都中央区、清水淳社長)が開発したWeb広告配信プラットフォーム「Lierco(リエルコ)」を活用。
ブランディング支援、販売支援にも「Lierco」を活用するという。