【ニュース】 三重県、明治時代まで実在した度会県をバーチャル上に復活、交流人口でも定住人口でもない「関係人口」を創出するモデル事業として「度会県民」を募集 三重県伊勢市
2018.08.20
三重県(鈴木英敬知事)は、明治時代に県南部に実在した「度会県」(わたらいけん)をバーチャル上に復活させることで、県南部出身者などこの地域に関わりのある人達に県民登録をしてもらう、「『度会県』復活による関係人口創出事業」を実施する。
8月20日12時公開予定の県民登録ウェブサイトで、「度会県民」の募集を開始する。
度会県とは、明治維新後の第2次廃藩置県で明治4年11月に誕生した県。
現在の津市の一部から伊勢・尾鷲・熊野各市などを含む、三重県南部に位置していた。
県都は宇治山田村(現在の伊勢市)に置かれ、明治9年4月の第二次府県統合により三重県北部の安濃津県(あのつけん)と合併し、三重県となった。
南北に長い三重県の南部地域は、他の地域に比べて進学就職時に地域外に転出してしまう若者が多く、人口減少・高齢化による地域づくりの担い手不足の問題に直面している。
同事業は、「定住人口」でもなく、「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わりを持つ「関係人口」による地域課題の解決に着目し、総務省の「『関係人口創出事業』モデル事業」の委託を受けて実施するもの。
度会県民の登録者と県南部地域の継続的なつながりをつくる機会を提供する。
度会県民にはバーチャル県民証を発行し、定期的にメールマガジンを送付するという。
また同事業では、同県南部地域の地域課題をふまえ、「関係人口」に関わってもらいたいことや協力してもらいたいことをプロジェクトとしてホームページに提示。
今年度は4件程度を予定しており、第1弾は8月25日・26日に尾鷲市で、廃校となった九鬼小学校の活用をテーマとしてフィールドワークを実施する。
また、「度会県民の集い」として、「関係人口」同士及び「関係人口」と地域住民との交流を図ることを目的に、都市部で交流イベントを実施。
今年度は2回の開催を予定しており、第1回は10月13日に東京日本橋の三重県アンテナショップ「三重テラス」で開催する。