【ニュース】 佐賀県・佐賀大学など6者、「ノリ養殖」でIoT・AI・Robotを活用、ノリ病害や赤潮の発生予測で実証実験 佐賀県佐賀市
2017.03.16
佐賀県農林水産部・国立大学法人佐賀大学農学部・佐賀県有明海漁業協同組合・農林中央金庫・株式会社NTTドコモ・株式会社オプティの6者は3月15日、佐賀有明海域の主要産業「ノリ養殖」でIoT・AI・Robotの活用を行うため、6者間で連携協定を締結した。
同連携協定は、ドローン・ICTブイ・スマートフォンなどのIoT機器を活用し、それらの機器からビッグデータを収集、AIで解析を行うことで、ノリ養殖の品質と収量の向上、病害対策、海苔漁家の作業軽減などを目指すもの。
6者は今後、同連携協定に基づき、実証実験を進め、ノリ病害や赤潮の発生予測や対応策の検討を行う。
実証実験では、世界初(2017年3月13日時点、オプティム調べ)のセルラー通信機能搭載固定翼型ドローン「オプティムホーク」や、NTTドコモが提供するICTブイなど最新のIoT機器を活用、AI(人工知能)によるビッグデータの分析を予定している。
6者のうち、佐賀県・佐賀大学・オプティムは2015年8月、第4次産業革命型農業の実現をめざす3者連携協定を締結。
今回の6者連携協定では、先行する3者連携協定の成果を水産業へ活用する。
病害対策(アカグサレ病等)では、ICTブイから取得されたセンサーデータと、ドローンで取得した空撮画像をビッグデータとして活用、「OPTiM
Cloud IoT OS」上に蓄積・管理し、AIで解析を行う。
赤潮対策では、固定翼ドローンで取得した空撮画像を「OPTiM Cloud IoT OS」上に蓄積し、赤潮発生個所をマップ化することで、赤潮の広域的な発生状況を漁業関係者へ早期に案内し、対策を講じてもらう。
各種病害の発生しやすい状況をより早く検知して漁業関係者へ早期に案内するほか、赤潮の発生状況と各種水質データとの因果関係も分析する。
また、オプティムが開発・提供する「アグリドローン(マルチコプター型ドローン)」と、今回新たに発表する「オプティムホーク(固定翼ドローン)」には、NTTドコモが提供する各種セルラー通信(LTE、LPWA)を搭載し、飛行中のドローンへのリアルタイム通信の実証実験を開始する。
なお次年度は、カモ被害や、養殖中のノリの葉体が1cm前後を残して消失してしまうバリカン症対策についても着手するという。