【ニュース】 南海電気鉄道、「南海和歌山市駅ビル」を3月15日に竣工、和歌山県・和歌山市と連携して推進中の「和歌山市駅周辺活性化計画」第1弾 和歌山県和歌山市
2017.03.13
南海電気鉄道株式会社(大阪市中央区、遠北光彦社長)は、和歌山市東蔵前丁で開発を進めていた「南海和歌山市駅ビル」を3月15日に竣工する。
同ビルは、同社が和歌山市・和歌山県と連携して進めている和歌山市駅周辺活性化計画の一環。
同社が実施する第1期計画のうち、先駆けとなるオフィスビルとして、都市機能集積の一翼を担うとしている。
金融機関・メーカー・通信関係などの企業、行政機関などが入居し、想定勤務者数は約400人。
建物には、高い耐震性のある構造を採用したほか、非常用発電設備・災害備蓄品の整備など、災害時の対策も行ったという。
同ビルでは、様々なテナントニーズに応える整型の無柱空間とし、1フロア利用から最大8区画の分割利用を可能とした。
各フロアは、正方形の平面・ダブルコア構造により、眺めの良い開放的な空間を形成、紀の川と和歌山市街地の両方の景観が楽しめる。
また、波型鋼板耐震壁(竹中工務店特許工法)による耐震構造建築で、基準法で定められた耐震性の1.25倍(上級グレード)を確保。
屋上に非常用発電設備を設置したほか、入居者による単独設置も可能な非常用発電設備設置スペースも別途確保した。
その他、水・食糧を地上階(2階)に準備したほか、津波や集中豪雨時の浸水に備え、1階廻りに高さ1mの防潮板や高い止水性を有する扉を設置したという。
また、和歌山らしい空間を演出するため、1・2階の前面通路を、紀の川の流れになぞらえた「紀の川コリドール」として紀州材で形成。
その流れをエントランスにも取り込んだという。
なお和歌山市駅活性化計画では、今回竣工するオフィス棟「南海和歌山市駅ビル」をはじめ、駅施設の更新も実施。
改札を2階から1階に移設し、駅前広場と同一平面とすることで、利便性の向上と交通結節の強化を図る。
第2期計画では、南海和歌山ビルなどを解体し、ホテル棟(地上12階建、延床面積約6,240㎡)、商業棟(地上3階建、延床面積約7,950㎡)、公益施設棟(和歌山市民図書館等、地上4階建、延床面積約9,250㎡)、駐車場棟(地上5階建、延床面積約7,630㎡)を建設する予定。
全体の竣工は平成32年3月の見込み。
「南海和歌山市駅ビル」の所在地は和歌山県和歌山市東蔵前丁3-17。
敷地面積は2,432.30㎡、延床面積は6,210.55㎡、貸室面積は
4,431.63㎡。
構造・規模は鉄骨造、地上7階・塔屋1階建。