【ニュース】 東京建物など、ZEH基準への改修が住む人の快適性に与える影響を検証する実証実験を実施 東京都江東区
2025.09.18
東京建物株式会社(東京都中央区、小澤克人社長)・YKK AP株式会社(東京都千代田区、魚津彰社長)・慶應義塾大学(東京都港区、伊藤公平塾長)の3者はこのほど、ZEH基準への改修が住む人の快適性に与える影響を検証することを目的とした実証実験を実施した。
同実証実験は、東京建物が開発・保有する築20年の大規模賃貸マンション「Brillia ist東雲キャナルコート」(東京都江東区)内の住戸に被験者が宿泊し、温湿度やバイタルデータを比較することで、ZEHが快適性・健康性に与える影響を可視化するもの。
住宅のZEH化は、2050年カーボンニュートラル実現に向け、経済産業省・国土交通省・環境省が連携し、住宅の省エネ・省CO2化に取り組む中の重要施策のひとつ。
省エネルギーの観点だけでなく、住まいの快適性を高め、ヒートショック等のリスク低減にもつながるといった健康面への効果も期待されている。
今回は、高断熱窓や断熱材を使用することで環境性能をZEH基準にまで向上させた「ZEH改修住戸」と、通常の改修住戸(高断熱窓や断熱材変更を伴わない改修)を用意。
室内環境計測を行うだけでなく、被験者グループにそれぞれの住戸で一定期間生活してもらい、血圧や脈拍などのバイタルデータを比較分析することで、住宅のZEH化が住む人の快適性・健康性に与える影響を検証する。
これらの科学的検証を実施することにより、入居者アンケートのような主観的データだけでは実現しなかったZEH住宅の身体への効果を裏付け、電気代削減に代表される経済的メリットにとどまらないZEH住宅のウェルビーイングな効果を発信することを目指す。
実証実験期間は室内環境計測が2025年8月18日~23日、被験者入居計測が2025年8月25日~9月6日。
測定データは、室内環境計測が日射量、室内の温・湿度、窓や躯体の表面温度、消費電力など。
被験者入居計測がバイタルデータ・アンケート調査、作業効率のけんしょう検証など。