【ニュース】 双日など、北九州空港を拠点とする電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証の実施で基本合意 福岡県北九州市

2025.01.21
双日株式会社(東京都千代田区、植村幸祐社長)・BETAベータ
Technologiesテクノロジーズ(米バーモント州)・ヤマトホールディングス株式会社(東京都中央区、長尾裕社長)・北九州市(武内和久市長)の4者は2025年1月20日、北九州空港を拠点とする電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証の実施で基本合意した。

4者は今後、経済合理性や貨物の搭降載などの運用面、充電設備などの技術面の検証に加え、2025年夏には、BETA社製eCTOL(イーシートール、電動固定翼機)「ALIAアリア CTOLシートール」を使用した試験飛行の実施を計画、電動航空機による貨物輸送の実用化に向けた共同検証を行う。
電動航空機による貨物輸送を想定した2地点間飛行は、日本初となる見込み。

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双日は、65年以上にわたり、米国ボーイング社の日本向け民間航空機総代理店として航空機の販売に携わる中で、他の航空機メーカーや航空会社、運航支援事業会社などとのネットワークや豊富な知見と経験を培っており、2022年からは日本での電動航空機の市場開拓と確立に向け、BETAと協業を開始。

BETAは、物流や軍用、医療搬送、旅客といった領域でeCTOLと
eVTOL(電動垂直離着陸機)を開発しており、自社開発の急速充電設備を2024年までに米国内の44カ所に設置、「ALIA CTOL」は、2025年末までに米国での型式証明取得を目指している。

ヤマトHDは、同検証地となる同市と2023年7月に「物流連携協定」を締結、持続可能な物流ネットワークの構築と地域産業の競争力向上を目指してきた。
2024年4月からは貨物専用機の運航を開始、北九州空港を重要な航空貨物輸送のハブ拠点として運用するなど、「新しい運び方」をテーマに様々な取り組みを行っているという。

同検証で使用する「ALIA CTOL」は、ジェット燃料を使用せず電動で空港の滑走路を離着陸する航空機。
積載量560Kg以上、航続距離約400km以上という性能を活かし、CO2を排出せず効率的な貨物輸送を実現する輸送方法として期待できるとしている。