【ニュース】 ダイハツ工業、滋賀工場で「バイオガス実証プラント」を本格稼働、「竜王町バイオマス産業都市構想」の一環 滋賀県竜王町
2024.12.10
滋賀県竜王町(西田秀治町長)はこのほど、ダイハツ工業株式会社(大阪府池田市、井上雅宏社長)が滋賀(竜王)工場第1地区に建設した「バイオガス実証プラント」が本格稼働を開始したと発表した。
同町では、持続可能な地域社会の実現に向けた「竜王町ならでは」の取組みとして、耕種農業・畜産業・工業(耕・畜・工)が一体となり、地域のバイオマス資源を活用・循環する「竜王町バイオマス産業都市構想」を推進しており、今回の同取り組みもその一環。
同構想は、バイオマス原料の収集・運搬から製造・利用まで経済性を確保した一貫システムを構築し、バイオマス産業を軸とした、環境にやさしく、災害に強いまち・むらづくりを目指す構想で、関係7府省により選定されたもの。
その一環となる「バイオガス化プロジェクト」では、同町主導のもと、同町内の耕種農業・畜産業(近江牛)・工業(自動車製造)が連携し、牛糞からバイオガス(メタンガス)を生成、カーボンニュートラル燃料として利用するとともに、発酵残渣で堆肥や液肥を製造し、有機肥料として活用することで、同町内のバイオマス資源の循環を目指すとしている。
ダイハツは、2021年から国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受け、近江牛の糞尿を発酵材料とした基礎研究、バイオガス製造の技術開発、自動車製造の考え方による独自のバイオガス実証プラントの立ち上げを進めてきた。
数年以内に規模を拡大した事業プラントの立ち上げを目指しており、将来的には1日あたり約20トンの牛糞からバイオガスを生成、鋳造工場でのアルミニウム溶解に必要な燃料ガスの約10%をまかなうことで、工場のカーボンニュートラル達成に貢献するとしている。