【ニュース】 金沢工業大学、金沢ゆかりの建築家・和田順顕の建築作品を写真や設計図などをパネルで紹介する公開展示会を金沢市役所で9月28日~10月3日に開催 石川県金沢市

2024.09.27
金沢工業大学(石川県野々市市、大澤敏学長)は、金沢ゆかりの建築家「和田順顕(わだじゅんけん)」の建築作品の写真や設計図などをパネルで紹介する公開展示会「金沢ゆかりの建築家『和田順顕』―大正・昭和の金沢を彩った近代建築」を、2024年9月28日~10月3日の期間、金沢市役所(石川県金沢市)第二本庁舎1階エントランスホールで開催する。
主催は金沢市・金沢工業大学建築アーカイヴス研究所。

和田順顕は1889(明治22)年金沢生まれ。
1912年に東京美術学校(現:東京藝術大学)図案科を卒業、建築家として設計事務所を構え、活動をはじめた最初期の人物で、代表作には「日本郵船横浜支店(1935)」「日本医師会館(1930)」「濱口吉右衛門邸(1932・現:タイ王国大使公邸)」などがある。
戦後晩年は活動拠点を金沢に移し、金沢市建築顧問を務めるなど、郷里・金沢にも作品を残した。
また、昭和初期にも、武蔵ヶ辻の田守呉服店や尾張町にあった森八本店をはじめ、大正・昭和の金沢を彩った近代建築を数多く手掛けている。

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同展示会では、同大学建築アーカイヴス研究所(所長:建築学科山崎幹泰教授)が所蔵する、和田順顕に関する資料を紹介する。
これらの建築の多くは現存しないが、期間中は往時の姿を偲ぶことができる貴重な歴史資料を観覧できるという。

なお同展示会の内容は、武田拓磨さん(金沢工業大学建築学科勝原研究室・2024年3月卒業)の卒業論文「建築資料にみる建築家・和田順顕の建築活動に関する研究」の成果をもとに構成した。
同論文は、2024年(第35回)「日本建築学会優秀卒業論文賞」を受賞している。

また、同展示会では、最新の研究成果によって明らかとなった、約220件に及ぶ和田順顕の生涯にわたる建築作品リストも展示。
このうち26作品は、石川県内の作品だという。

「金沢ゆかりの建築家『和田順顕』―大正・昭和の金沢を彩った近代建築」の開催日時は2024年9月28日~10月3日の9時~17時。
会場は金沢市役所第二本庁舎1階エントランスホール(石川県金沢市柿木畠1番1号)。
入場無料。
合わせて「金沢市内の文化財建築物の紹介パネル展」も同時開催、近年の指定文化財や登録文化財建造物を中心にパネルで紹介する。