【ニュース】 大林組と南海電気鉄道、「なんばパークス」の屋上公園「パークスガーデン」で生物調査を実施、多様な生物が生息し繁殖していることを確認 大阪府大阪市

2024.08.22
株式会社大林組(東京都港区、蓮輪賢治社長)と南海電気鉄道株式会社(大阪市浪速区、岡嶋信行社長)はこのほど、生物多様性に配慮した設計施工により、20年以上にわたり生物に向き合った運営管理を行っている「なんばパークス」(大阪市浪速区)の屋上公園「パークスガーデン」で生物調査を実施した。

調査の結果、全国的に個体数の減少が危惧されているスズメの繁殖が確認されるなど、多様な生物が生息し、繁殖していることを確認したという。

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両社は、同ガーデンで設計段階から湿地や草地などの多様な環境を設け、鳥類の飛来促進のため、実をつける樹種を豊富に植栽するなど、生物多様性に配慮した取り組みを行ってきた。
また、農薬を使用しない管理や、本来駆除対象であっても鳥の餌になる昆虫類を一部残すなど、20年以上にわたって生物や植物に向き合った管理を行っているという。
2009年度~2011年度には、生き物環境・熱環境・CO2固定量について調査を実施、人と環境に優しい豊かな緑へと成長していることを確認している。

今回は、2022年度~2023年度の2年間、鳥類・昆虫類の調査を行い、同ガーデンの生物多様性の保全状況をモニタリングした。

鳥類の調査結果では、同ガーデンで多く確認された鳥類が11種であったのに対し、街路樹で確認された鳥類は5種のみ。
同ガーデンの存在が鳥類の多様性の向上に寄与していることを確認
、全国的に個体数の減少が懸念されているスズメは、幼鳥が虫を採食している姿も見られ、同ガーデンがスズメの繁殖地になっていることを確認したという。

昆虫類の調査結果では、9目64科171種の昆虫類を確認、その中には、羽化から日が浅いと思われるショウジョウトンボや、大阪府レッドリスト2014準絶滅危惧(NT)のマイコアカネも含まれている。
また、都市では局所的にしか見られないネジロハキリバチ、トモンハナバチ、アオスジハナバチなども確認、これらの種は人を自ら刺すことはなく、受粉により地域の生態系を支える重要な役割を担う種だという。

両社は今後も同ガーデンの緑地管理と定期的なモニタリングを継続
、大阪難波の「都心の森」を維持していくことで、生物多様性の保全に貢献するとしている。