【ニュース】 フル里農産加工、ヘーゼルナッツ栽培・加工・販売を一元的に学べる「ヘーゼルナッツ学校」を創設、7月26日に開校式を実施 長野県長野市
2023.07.04
ヘーゼルナッツの6次産業化に取り組む株式会社フル里農産加工(長野県長野市、岡田浩史代表)は、ヘーゼルナッツ栽培・加工・販売を一元的に学べる「ヘーゼルナッツ学校」を創設、2023年7月26日に開校式を実施する。
同取り組みは、現在100%輸入のヘーゼルナッツの国産化を目指し、100年後にはりんご・ぶどうに続く信州特産の果樹を目指す「信州古里ヘーゼルナッツの里」プロジェクトの一環。
生産だけでなく、6次産業化により、効率よく収益を上げ、自立できる農業の育成、持続可能な未来の農業の創出を目指す。
ヘーゼルナッツは、アーモンド、カシューナッツと並び、世界三大ナッツの一つとされている。
濃厚な味わいと香ばしい風味が特徴で、キャラメルやチョコレートなどとも相性がよく、洋菓子に欠かせない素材だが、収穫には苗の定植から3~5年程度かかるため、日本ナッツ協会によると、現在の日本では「ほぼ輸入品が占めている」状況だという。
また、輸入されるヘーゼルナッツは、乾燥品や粉末などが一般的で、輸送に時間がかかると風味が落ちるため、国産ヘーゼルナッツへの期待も高まっているとしている。
2014年に同社の岡田浩史代表が始めたヘーゼルナッツの生産は、イタリアから輸入した苗を生産者に有償で供給し拡大。
2022年11月には、長野県の農家8人が発起人となり、ヘーゼルナッツ生産者団体「信州ヘーゼルナッツ(はしばみ)研究会」が、栽培技術の共有や生産量・品質の安定化、ブランド化を目指している。
2023年4月時点で、生産者は844人、栽培面積は43ヘクタール。
ヘーゼルナッツの収穫は、特別な手間がかからず、実も堅い殻に覆われていることから鳥獣害にも遭いにくいという利点があるという。
今回開校する「ヘーゼルナッツ学校」は、ヘーゼルナッツを新たに栽培したい人や、加工のノウハウを知りたい人を対象に、マンツーマンでサポートする施設。
講習料金は1日2万5,000円で、講習期間は1日~5日。
なお、7月26日に実施する「開校式」には、長野市長、長野県長野農業農村支援センター所長、長野市役所農林部、信州ヘーゼルナッツ(はしばみ)研究会顧問の若林けんた衆議院議員、日本を代表するパティシェが参加予定。