【ニュース】 春を呼ぶ豊年祈願の郷土芸能「八戸えんぶり」が3年ぶりに2月17日~20日に開催、冬の八戸が祭りの熱を帯びる4日間に 青森県八戸市
2023.02.15
八戸市では、800年以上の歴史を持つ、春を呼ぶ豊年祈願の郷土芸能「八戸えんぶり」が3年ぶりに2023年2月17日~20日に同市中心街などで開催される。
当日は、およそ30組のえんぶり組が1日を通して同市中心街ほか市内各所でえんぶりを披露。
重厚感のあるお囃子に華やかな衣装と舞で、冬の八戸が祭りの熱を帯びる4日間になるという。
「えんぶり」は、苗作りから田植え・草取り・稲刈りを経て、米俵を大地主の旦那様に収めるまでの一連の流れを表現したもので、豊作を祈願する「田植踊」の伝統芸能。
一番の見どころは、太夫(たゆう)と呼ばれる舞手が、馬の頭をかたどった華やかな烏帽子(えぼし)を被り、頭を大きく振って舞う「摺(す)り」。
「田んぼの上をならすように摺る」ことに由来しているという力強い動きで、冬の間眠っている田の神を揺さぶり起こすという。
また、太夫の舞の合間に子どもたちが披露する祝福芸も見どころで、煌びやかな衣装に身を包み、可愛らしく踊る姿が観客を楽しませるとしている。
口伝で継承されてきた「えんぶり」は、組によって各所に特色があり、烏帽子の絵柄や摺りの動き、田作りの工程や旦那様をことほぐ詞を盛り込んだ唄や口上などの違いが各組のアイデンティティとなっており、個々の組や舞手にファンもつくほどだという。
期間中に開催されるのは、「奉納摺り(長者山新羅神社/観覧無料)」「えんぶり行列・一斉摺り(長者まつりんぐ広場~八戸市中心街/観覧無料)」「御前えんぶり(八戸市庁前広場/観覧無料)」「史跡根城えんぶり(史跡根城の広場/要入場料)」「えんぶり公演(八戸市公会堂/有料)」「えんぶり一般公開(八戸市庁前広場/観覧無料)」「お庭えんぶり(更上閣/要予約・有料)」「かがり火えんぶり(八戸市庁前広場/観覧無料)」など。
開催日時は各催しにより異なる。
問い合わせは、八戸地方えんぶり保存振興会事務局・一般財団法人VISITはちのへまで。