【ニュース】 アズ企画設計、復興事業作業員向けのビジネスホテルの一部を(仮称)宮城県南三陸高等学校の学生寮として再活用 宮城県南三陸町

2022.09.02
東京都を中心に1都3県で不動産販売事業を行う一方で、東北復興支援を行ってきた株式会社アズ企画設計(東京都千代田区、松本俊人代表)は8月31日、宮城県南三陸町に保有するビジネスホテルの一部を、(仮称)宮城県南三陸高等学校(志津川高校)の学生寮として再活用するため、移設することを正式決定した。

同社はこれまで、東日本大震災で被災した地域の復興のため、復興事業を行う作業員の宿泊施設が広範囲にわたって不足している中、宿泊施設の建設が復興作業を加速させると判断、2015年12月、復興事業作業員向けに「アイルーム南三陸」(宮城県南三陸町)を建設、ホテル事業を展開してきた。
同宿泊施設は、従来工法と比べ大幅に工期を短縮することが可能なモジュール工法を採用し、短い工期で建設した一方、ゆがみにも強い重量鉄骨を採用しており、耐震性・耐久性・遮音性・断熱性に優れ、復興事業作業員向けの宿泊施設として多くの作業員が宿泊、復興の一助を担うための施設として、十分な役割を果たし、2021年8月末に営業を終了した。

一方で、震災から10年が経過し、南三陸町の復興工事そのものは収束に向かっているが、同社では、モジュール工法の再利用(分割・移設)可能な特性を活かすことで、復興から地域活性化への貢献が引き続き可能だと考えており、今年2月1日公表の通り、同町と地域活性化を目的とした連携・協力に関する協定書を締結、協力方法を協議していたという。

今回、(仮称)南三陸高校の全国募集を後押しする形で、ホテルを学生寮として移設・再活用するため、3階建ての建物の2・3階部分を2階建ての建物として移設することを決定。
なお、移設工事には、昨年3月に業務提携を締結している株式会社ラックランド(東京都新宿区、望月圭一郎社長)による協力も決定しているという。

学生寮は、2023年3月に竣工予定。
また、同社が岩手県に保有している3施設も再活用の方法を検討しており、再活用の方法が決定次第、発表するとしている。