【編集部取材】 熊本のDNAが東京・渋谷で独自進化、厚切りの焼き魚定食で新業態を目指す「篤魚 神泉谷」 東京都渋谷区
2026.01.16
熊本市中央区と東京都渋谷区で飲食店8店舗を展開する合同会社ユームス(東京都渋谷区、田尻秀一郎代表)は2025年12月15日、「篤魚 神泉谷」(東京都渋谷区、大村篤志店長)をオープンした。
同店は、それまで同社が運営していた「熊本串焼き 上乃裏」をリニューアルしたもの。
同社が東京・渋谷で展開する姉妹店「熊本バルうせがたん」「熊本居酒屋 新市街」は、バルや居酒屋といった業態で熊本の郷土料理を提供する飲食店という色彩が強いが、今回オープンした同店は、3~5cmセンチの厚切りにした魚を備長炭でじっくりと焼き、銘柄米を羽釜で炊いたごはん、みそ汁や小鉢を添えた「厚切りの焼魚定食」を中心に提供する。
ランチ営業の他、居酒屋としての営業も行い、熊本のDNAを継承しつつ、東京・渋谷で「厚切りの焼魚定食」という新業態を目指す。

同店の所在地は、JR・東京メトロ・東急・京王各線「渋谷」駅より徒歩8分、京王井の頭線「神泉」駅より徒歩3分の「松濤文化村ストリート」に面した一画。
通りの名称にもなっている東急文化村隣接地は現在、旧東急百貨店本店跡地で再開発事業が進行中だ。
同店は、表通りに面してはいるものの、渋谷駅界隈の雑踏を抜けた隠れ家的な一画で、高級住宅街・松濤を控えている。
店名の「篤魚」は、同店の大村篤志店長の名前に由来しているという。
訪れたこの日は、入荷状況の関係で「熊本の魚」は無かったが、長野産のトマトと、大阪のカラスミを熊本の焼酎で漬けた「トマトとからすみ」など、細かい部分で熊本のDNAが感じられた。
ただ、大村店長によると、同店は熊本の郷土料理中心の従前の業態ではなく、あくまでも「厚切りの焼き魚定食」を主軸とするスタンスだ。
ランチの一番人気はギンダラ西京焼定食(2,300円)で、この季節は真鱈塩焼定食(2,100円)など、各地の旬の魚を焼いた定食メニューが並ぶ。
焼魚定食自体は「伝統的な定食屋」では定番のメニューだが、ここまでの厚切りで提供する店は珍しい。
欲を言えば、少々値が張っても、切り身を倍にした増量定食や、複数の魚をセットにした食べ比べ定食などが欲しいところだ。
「松濤文化村ストリート」は、渋谷周辺でも、多世代が集う瀟洒な雰囲気が漂う一画。
東急本店跡地の再開発計画によって変わりゆくこのストリートで、渋谷発の「新業態」が今後どのよう展開していくのか、注目したい。














