【ニュース】 T2と三菱地所、物流施設建物内での自動運転を目指し、国内初となる実証を開始 東京都大田区

2025.08.22
株式会社T2(東京都千代田区、熊部雅友代表)と三菱地所株式会社(東京都千代田区、中島篤社長)は、T2が2027年に開始を目指すレベル4自動運転トラックによる幹線輸送を見据え、物流施設での「建物内の走行」を実現させるため、国内で初めてとなる実証を2025年7月より開始した。
今年9月までの間、三菱地所グループの株式会社東京流通センターが所有する物流施設(東京都大田区)を活用し、「建物内走行」で必要となる技術の有効性を確認する。

両社は、三菱地所が全国主要都市圏への展開を計画する高速道路ICに直結した「次世代基幹物流施設」を、T2のレベル4自動運転トラックを運行する上での発着拠点と定め、技術的な難易度が高いとされる「建物内走行」を可能にすることで、基幹物流施設での荷物の積み下ろしを行う「バース」から別施設の「バース」までの間の無人状態での輸送を実現するとしている。

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両社によると、自動運転トラックでは、車両の自己位置を推定するためにGNSS(Global Navigation Satellite System、全球測位衛星システム)の情報を使用するが、建物内では同情報の受信が困難となることが課題となっていたという。

同実証では、物流施設内の高精度3次元データと、T2のトラックに搭載した「LiDAR(Light Detection And Ranging、レーザー光の反射により対象物までの距離や形状などを計測するセンサー)」から得た情報を照合させ、建物内走行に必要な自己位置の推定が技術的に可能かを確かめる。

第1段階では、7~9月にT2のレベル2自動運転トラックを用い、同一フロア上の直進走行を、次の段階では2026年よりランプウェイなども含めた複数フロアをまたがる走行・バースでの発着も可能かの技術検証を進め、基幹物流施設への実装を目指す。