【ニュース】 桑原組、立命館大学の建築サークルと連携、安曇川スポーツセンター内に東屋を建設 滋賀県高島市
2025.07.04
総合建設業の株式会社桑原組(滋賀県高島市、桑原勝良代表)は、立命館大学の建築サークル「デザインファクトリー」と連携し、同社グループ会社の安曇川スポーツセンター(滋賀県高島市)内に東屋を建設、このほど竣工式を実施した。
同プロジェクトは、「建築を学んでいる学生と一緒にものづくりをしたい」という思いから、同社が建築学科のある同大学に声掛けをしたことから始まったという。
同大学の同建築サークル(建築学部の学生約200名が在籍)では、サークル内でコンペを実施。
実現可能性や予算・技術・維持管理といった現実的な制約も議論した上で、子どもから高齢者まで幅広い世代がスポーツを楽しみながらコミュニケーションを取れる場として「東屋」の提案が選定された。
設計では、伝統的な木造技法「継手・仕口(つぎて・しぐち)」を取り入れ、釘や金具を極力使わず、木材同士を組み合わせる本格的な工法にも挑戦。
プロジェクト期間中には、延べ約80名の学生が設計や施工に携わった。
現場では、仮組み通りに進まない場面も多く見られたが、学生は同社現場監督をはじめ、施工協力会社と連携し、その都度柔軟に調整を行ってきたという。
理想と現実のギャップに向き合いながら、約1年半をかけて東屋が完成した。
同社の桑原勇人副社長は「今回のプロジェクトでは単なる職場見学や短期の体験ではなく、設計から施工、そして完成までのプロセスを共に歩むことで、建築の面白さと難しさ、その両方を肌で感じてもらえる機会になったのではないかと感じています。今後は立命館大学さんとの取り組みにとどまらず、他大学の学生さんたちにも広く門戸を開き、さらに多様な連携を進めていきたいと考えています。地域に根ざしたものづくりを、次世代と共に育んでいけるよう取り組んでまいります。」と話している。