【ニュース】 愛知県立春日井高等学校の1号棟校舎が竣工、県産材を使用、教育効果や脱酸素に期待 愛知県春日井市

2025.04.16
愛知県教育委員会はこのほど、愛知県立春日井高等学校の1号棟校舎(愛知県春日井市)を竣工、利用を開始した。
新校舎は平面混構造(中央が木造・両端が鉄筋コンクリート造)3階建てで、木造部分が1,500㎡を超える耐火建築物としては、同県の公立高等学校では初の木造校舎となる。

基本設計と実施設計は株式会社松田平田設計(東京都港区、江本正和社長)、木造部分の構造設計は住友林業株式会社(東京都千代田区、光吉敏郎社長)が担当、施工は住友林業と株式会社高柳組(愛知県春日井市、髙栁通社長)が分担した。

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梁と柱、壁面や床などには、愛知県産材を含め約525㎥の木材を使用、特に新校舎の中央部分に位置する教室は木造とした。
木の調湿効果で空気の乾燥を防止し、勉強の集中力や休憩中のリラックス効果を高めるなど、快適な学習空間を提供するという。

構造の一部で採用した木造は、鉄筋コンクリート造よりも基礎に与える荷重が小さいため、基礎の大きさを抑え、建設コストを低減。
平面混構造の木造部分では、床面に鉄筋ブレースを設置し、耐震性を強化した。

外観は、切妻の大屋根とバルコニーで軒下空間を設計。
再生木ルーバー(日よけ)も採用し、日射遮蔽効果を高め学習環境の良好化を図るほか、木造部の外壁は住友林業のオリジナル木材保護塗料「S-100」で耐久性を向上、長期間木の風合いを保つという。

今後は、既存校舎(2号棟)と新校舎をつなぐ渡り廊下・昇降口の施工と、旧1号棟校舎の解体を進め、2026年3月に完工予定としている。

愛知県立春日井高等学校の所在地は愛知県春日井市鳥居松町
1-55。
延床面積は4,786.16㎡。
構造・規模は1号棟が平面混構造(中央部分:木造、両端部分:鉄筋コンクリート造)・3階建て、昇降口が木造、渡り廊下が鉄骨造。