【ニュース】 志摩スペイン村、敷地内に水産養殖と水耕栽培を組み合わせた循環型農法システム「アクアポニックス」の実験ハウスを設置 三重県志摩市

2025.02.06
テーマパーク「志摩スペイン村」(三重県志摩市、株式会社志摩スペイン村、影山豊社長)は、敷地内のピクニック広場の一角に、水産養殖と水耕栽培を組み合わせた循環型農法システム「アクアポニックス」の実験ハウスを設置する。

同テーマパークは、東北大学が「人と自然を育み持続可能な地域を作り未来につながる持続可能な暮らしの実現」を目指し研究する「美食地政学に基づくグリーンジョブマーケット醸成共創拠点」の参画機関の一員として同研究に積極的に協力しており、今回、同研究の場として同実験ハウスを設置する運びになったという。

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「アクアポニックス(Aquaponics)」とは、水産養殖「Aquaculture(アクアカルチャー)」と、水耕栽培「Hydroponics(ハイドロポニックス)」を掛け合わせた造語で、魚介と植物を栄養塩を介して育てる循環型農法のこと。
養殖している魚介の排泄物を水中でバクテリアが栄養塩に分解し、それを肥料として植物を育てる。
植物に栄養塩を吸収させて浄化された水は再び養殖側へ戻すことで、水を捨てず資源を循環させることができる。
1970年代にドイツで初めて設計・検証され、2000年代に入って北米、ヨーロッパで商業ベースで開発が進み、日本でも近年、注目を集めているという。

完成後は、教育旅行の一環として同施設に来園する学生が同施設を見学した後、専属講師からアクアポニックスによる農法のしくみや意義についての説明を聴くことができる、ユニークな体験プログラムを今春より開始。
また、収穫された食材は、将来的に同テーマパークの飲食施設でメニューの一部として提供する予定だという。

実験ハウスの施設面積は80㎡。
構造は木造ビニールハウス(全て三重県産木材のヒノキ・スギによる建築)。
栽培品種は水産養殖がアサリ、水耕栽培がトマト。
完成予定は2025年3月頃、体験学習開始予定は2025年4月頃より。