【ニュース】 島根ナカバヤシ、松江工場の敷地内でスギの苗木育成を開始、初年度は5,000ポッドを定植 島根県出雲市

2024.08.08
文具や事務機器の製造などを手掛けるナカバヤシ株式会社(東京都板橋区、湯本秀昭社長)の製造子会社・島根ナカバヤシ株式会社(島根県出雲市、川上陽右社長)はこのほど、松江工場(島根県松江市)の敷地内でスギの苗木育成を開始、初年度は5,000ポッドを定植した。

島根ナカバヤシは1971年に出雲市佐田町に進出して以来、現在島根県下で5工場が稼働している。
また2013年には松江バイオマス発電株式会社(島根県松江市、川上陽右社長)を設立し、木質バイオマス発電事業にも取り組んでいるという。

島根県の森林面積は52万haで総面積の約78%を占めており、森林率は全国の都道府県の中で第4位。
今後は原木生産量を2018年の62.8万㎥から2030年80万㎥にするという目標が設定されている。

今回の苗木育成への取り組みは、同県が原木生産量の増産を図る中で、苗木生産者不足の解消と、将来的に70歳定年制を見据えた雇用の創出に加え、持続可能な林業の実現に向けたサポートをすることで、同県産の木質チップを約90%利用している同木質バイオマス発電の安定的な材料の確保に繋がるという。

今後は水分量や温度・湿度・風力を分析し改善に努め、工業製品の製造で培った生産管理のノウハウを苗木育成に展開することで、得苗率の向上とコスト削減、同県との連携による島根の気候に合ったエリートツリーの生産に取り組んでいきたいとしている。