【ニュース】 JR四国、ひらやまと協業し、四国内での展開を視野に八代市で「サーモン」の陸上養殖のトライアル事業を開始 熊本県八代市

2024.07.31
四国旅客鉄道株式会社(香川県高松市、四之宮和幸社長)は、陸上養殖事業などを手掛ける有限会社ひらやま(熊本県八代市、平山正代表)と協業し、八代市で「サーモン」の陸上養殖のトライアル事業を開始する。
JR四国では、「非鉄道事業における最大限の収益拡大」を重点実施項目とし、新規事業の創造に取り組んでおり、同トライアル事業もその一環。

同トライアル事業は、四国内でサーモンの陸上養殖に取り組む前段として、八代市のひらやま用地内にJR四国が購入した陸上養殖システムを設置、ひらやま指導のもと、飼育・出荷・販売等のノウハウを学んでいくもの。
なお、JR四国グループで、農業・水産業等の一次産業事業化は今回が初となる。

ひらやまが開発する陸上養殖システムは、地下水を必要とする「かけ流し」式の陸上養殖。
四国内で実施するには、水量・水質等の面で適した環境の場所を見つける必要があり、開始には時間がかかることが想定されたという。
また、JR四国には水産養殖のノウハウが無いこともあり、既にサーモンの陸上養殖を成功させている八代市でトライアルを実施することとした。

同トライアル事業では、陸上養殖システム6基をJR四国が購入し、ひらやま敷地内に設置、日々のオペレーションをひらやまに委託し、年間約6~8トンのサーモンの出荷を目指す。
JR四国では、画像データ等による生育状況の確認や水質、水温等の管理がメインとなるが、度々現地を訪問し、養殖ノウハウを身に着け、四国内での養殖の準備を整えるという。
今後はトライアル事業を進めながら、四国各地での展開を目指し、今年度中には四国内で養殖事業を開始したいとしている。

スケジュールは、8月下旬頃が竣工祭・放流祭(中間魚の放流)、12月末頃が初収穫。