【ニュース】 JR九州ビルマネジメントなど、JR「別府」駅高架下で半世紀以上続く「べっぷ駅市場」のリニューアルプロジェクトを実施、生活文化を次世代に継承 大分県別府市

2023.07.13
JR九州ビルマネジメント株式会社(福岡市博多区、中野量太社長)は、JR日豊本線「別府」駅高架下(大分県別府市)で半世紀以上続く「べっぷ駅市場」の生活文化を次世代に継承するため、リニューアルプロジェクトを実施する。
企画・建築設計監理監修・ブランディングは株式会社ブルースタジオ(東京都中央区、大地山博代表)。

同駅は 1966年に民衆駅(駅舎の建設を国鉄と地元が共同で行い、その代わりに商業施設を設けた駅)として高架化、約1kmに渡り高架下商業施設が整備された。
その一部「べっぷ駅市場(南高架下商店街)」は、開業当初から、精肉店・青果店・鮮魚店等の日常買い回り店舗が多く出店し、別府市民の生活商店街として親しまれてきたが、近年は店主の高齢化や郊外型ショッピングセンターの進出等の影響を受け、空店舗が増加。
竣工後57年が経過し、施設の老朽化も進んでいるという。

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写真:©︎宮川マロ

同施設では店主・客層の高齢化が進んでいるが、一方で、近年、同駅周辺に多くの分譲マンションが建設されており、若年世代の住人の流入が顕著となっている。
同プロジェクトでは、同駅周辺に新しく住み始めた若年世代にも、同施設を身近な生活環境の一部として使いこなしてもらおうという意図があるという。

リニューアルにあたっては、同施設の特徴ともなっている「売り手と買い手の近さから生まれる濃密なコミュニケーション」を継承するため、現状の中廊下型のヒューマンスケールな空間構成を活かし、施設の建て替えを行う。
また、現在出店している店舗の多くは、そのままの空気感を損なうことなく継続出店してもらうとともに、新規店舗誘致にあたっては生鮮三品を中心とした若い世代が営む食料品店や惣菜店などに声がけをし、リニューアル後の未来も別府市民の「生活商店街」として継続していくことを目指す。

また、同施設だけでなく、別府のまちなかの新しい担い手を受け入れ育てていく場所として、シェアキッチンやチャレンジショップなど、新規創業者のチャレンジを促す区画を新設。
さらに駅前広場からの動線整備を行うとともに、飲食店を中心としたエリアも増設する。

現施設での営業は2023年末頃までを予定。
工事期間中は隣接する施設で仮移転営業を行い、段階的な開業を予定している。