【ニュース】 NTT都市開発、「(仮称)元新道小学校跡地活用計画」で新築工事に着手、宮川町歌舞練場の大屋根デザインを継承 京都府京都市

2022.08.25
NTT都市開発株式会社(東京都千代田区、嚨上広志社長)はこのほど、「(仮称)元新道小学校跡地活用計画」(京都市東山区)で新築工事に着手した。
同計画は、元新道小学校跡地にホテルを新築、宮川町歌舞練場を建て替えるとともに、元小学校の面影を一部継承した地域施設を新築するもの。
竣工予定は、歌舞練場棟が2025年1月、ホテル棟が2025年3月(開業予定は2025年夏)。

宮川町歌舞練場の建て替えについては、100年を超えて宮川町花街の象徴となっていた大屋根に寄せる地域の人々や宮川町お茶屋組合の意向を尊重。
同敷地には12mの高さ制限があり、旧歌舞練場に存在していた18mの大屋根と同じ高さ・形状で新歌舞練場の大屋根を計画するには、特例許可が必要なことから、京都市と協議を行っていたという。
その結果、特例許可を取得、保存できる瓦や部材を活用しながら、大屋根デザインを継承することが決定。
また、今回の許可については、大屋根以外にも、京都の景観を守る観点から、京都市景観審査会の意見にも基づき、地域の景観向上に資する計画としている。

08251200

新歌舞練場では、既存の大屋根を支えていた小屋組みや瓦の一部を保存活用し、新しい屋根を構成する予定。
大屋根のデザイン継承の他にも、旧歌舞練場で使用していた舞台上の唐破風を新歌舞練場に移設し歴史を継承するなど、保存活用できる象徴的な部材は取り入れることとした。

建物規模は、ホテル棟が地上4階・地下2階建て、歌舞練場棟が地上3階・地下2階建てを予定している。
ホテル棟は、スイートルームを含む92の客室のほか、レストラン
・宴会場・スパを完備し、シンガポールの高級ホテル「カペラホテルグループ」のフラグシップホテル「カペラ京都」となる予定。

「(仮称)元新道小学校跡地活用計画」の所在地は京都市東山区大和大路通四条下る四丁目小松町130番・125番1、京都市東山区新道通団栗下る二丁目下柳町165番、京都市東山区宮川筋四条下る宮川筋四丁目306番他15筆。
敷地面積はホテル棟が約4,014.15㎡(一部地域施設を含む)、歌舞練場棟が約2,257.06㎡(一部地域施設を含む)。
延床面積はホテル棟が約1万5,702.07㎡(ホテル1万5,467.39㎡
・地域施設234.68㎡)、歌舞練場棟が約5,106.17㎡ (歌舞練場3,686.70㎡・地域施設1,419.47㎡)。
主要用途は宿泊施設・劇場・地域施設等。
なお、同社ではカペラホテルグループ(本社:シンガポール、クリスティアーノ・リナルディ社長)とホテル運営委託契約を締結したと2022年7月5日に発表している。