【ニュース】 トルビズオンなど、桑折町でドローンを活用したフードデリバリーに関する実証実験を実施、農業用水路上空を軸としたドローン航路網構築へ 福島県桑折町

2022.04.15
株式会社トルビズオン(福岡市中央区、増本衛社長)は4月14日、福島県桑折町(髙橋宣博町長)・伊達西根堰土地改良区(福島県桑折町、佐藤秀雄理事長)・日本工営株式会社(東京都千代田区、新屋浩明社長)協力のもと、桑折町でドローンを活用したフードデリバリーに関する実証実験を実施した。
同実施用実験を契機に、農業用水路上空を軸としたドローン航路網の構築に向け、検討を開始する。

地方では、物流業でのドライバー不足、山間部での公共交通機関の不便性などが課題となっている中、ドローン配送サービスが社会的に注目されている一方、農業水利施設を維持管理している土地改良区や自治体では、施設の老朽化や農業者減少による維持管理負担が課題になっているという。
こうした現状を踏まえ、国会では農業用水利施設の維持管理費確保に向け、収益事業を可能とする土地改良法改正案が2022年4月施行に向けて審議されている。

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今回の同取り組みに協力した伊達西根堰土地改良区は、西根堰や藤倉ダムをはじめとする農業用水利施設を所有・管理する組織。
施設見学やノルディックウォーキングの開催等を通じた地域づくりに意欲的に取り組んできたという。
しかし、農業者の減少等により、今後の維持管理費を確保していくことが課題となっていることから、日本工営と共に、施設の新たな利活用方法(収益事業)の検討を進めてきた。

日本工営は、農業用水路上空をドローン空路として活用することを同土地改良区に提案、今回、「sora:share(ソラシェア)」を提供するトルビズオン、桑折町などと連携することで、地元で人気を集めるピザ屋「レガーレこおり Pizza Sta」のピザを地元住民に向けドローンでデリバリーする実証実験が実現した。
ピザに使用する食材には、同町産の季節の野菜をふんだんに使用したという。

トルビズオンなどは今後、2022年度に予定している有人地帯での目視外飛行(レベル4)の実施に向けた航空法改正を見据え、同町での採れたて農産物やテイクアウトのドローン配送による労働負荷の軽減、災害時の物資支援、ドローンによる災害現場や有害鳥獣の被害状況確認等への活用、町が抱える課題を官民連携により解決していきたいとしている。