【ニュース】 アットホームラボ、不動産物件画像のプライバシー侵害にあたる物体を検出するサービスを展開、損害保険業界など他業界も視野に 東京都千代田区

2021.055.27
不動産情報サービス事業などを手掛けるアットホームホールディングス傘下で人工知能領域に関する研究などを手掛けるアットホームラボ株式会社(東京都千代田区、庄司利浩代表)は、プライバシー侵害にあたる物体を検出する「物体検出(Detection)」サービスを展開する。

不動産物件画像を登録・公開する場合、画像内に写り込んでしまった人物や車のナンバープレート等は、プライバシーを保護するため、個人が特定できないよう加工が必要となるが、多くの不動産会社では、加工作業は目検によるため、作業の負荷や見逃しのリスクが課題になっていたという。

こうした中、同社では、物件画像に写り込んだプライバシーや著作権侵害にあたる対象物を検出するAIモデルを開発。
検出箇所に自動でモザイク加工を施す処理まで搭載したシステムを運用している。

不動産情報サイト「アットホーム」には、月間約700万件の物件画像の新規登録があり、そのうち1%強(約10万弱)には人の顔や車のナンバーなどの個人情報が含まれているという。
こうした画像は1件ずつモザイク加工をする必要があるが、仮に1件につき2分かかる計算とすると、10万件の画像を処理すれば20万分(=約3,333時間)。
これを自動処理するAIを開発したことで、膨大なモザイク処理の時間や手間を削減できるとしている。

なお、同技術は、プライバシー情報が含まれる画像を保管している損害保険業界などへも転用が可能で、今後は他業界への同サービス提供も検討するという。