【ニュース】 トヨタ自動車、あらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を発表 静岡県裾野市
2020.01.08
トヨタ自動車株式会社(愛知県豊田市、豊田章男社長)は、1月7日~10日に米国ネバダ州ラスベガスで開催の「CES 2020」で、人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を発表した。
同プロジェクトは、2020年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本株式会社 東富士工場(静岡県裾野市)の跡地を利用し、将来的に
175エーカー(約70.8万㎡)の範囲で街づくりを進めるもの。
人々が生活を送るリアルな環境のもと、自動運転、モビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)技術などを導入・検証できる実証都市を新たに作る。
2021年初頭に着工する予定で、今後、様々なパートナー企業や研究者と連携しながら、新たな街を作り上げていくという。
同社では、網の目のように道が織り込まれ合う街の姿から、この街を「Woven City」(ウーブン・シティ)と命名。
初期は同社の従業員やプロジェクトの関係者をはじめ、2,000名程度の住民が暮らすことを想定。
また、それぞれ独自のプロジェクトの実証に活用してもらうことで、世界中の様々な企業や研究者などに対し、実証への参画を募るとしている。
「Woven City」の構想では、街を通る道を3つに分類。
スピードが速い車両専用の道として「e-Palette」など完全自動運転かつゼロエミッションのモビリティのみが走行する道、歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存するプロムナードのような道、歩行者専用の公園内歩道のような道それらの道が、網の目のように織り込まれた街を作る。
街の建物は主にカーボンニュートラルな木材で作り、屋根には太陽光発電パネルを設置するなど、環境との調和やサステイナビリティを前提とした街作りを行うほか、暮らしを支える燃料電池発電も含め、インフラは全て地下に設置する。
住民は、室内用ロボットなどの新技術を検証するほか、センサーのデータを活用するAIにより、健康状態をチェックしたり、日々の暮らしに役立てたりするなど、生活の質を向上させることができるとしている。
さらに、街の中心や各ブロックには、人々の集いの場として様々な公園・広場を作ることで、住民同士がつながり合うことでコミュニティが形成されることも目指すという。