【ニュース】 熊本大学・大和ハウス・大和リースの3者、応急仮設住宅の早期提供を目指し共同研究 熊本県熊本市

2019.04.11
国立大学法人熊本大学(熊本市中央区、原田信志学長)・大和ハウス工業株式会社(大阪市北区、芳井敬一社長)・大和リース株式会社(大阪市中央区、森田俊作社長)は4月10日、応急仮設住宅の早期提供を目指した共同研究契約を締結した。
契約期間は2019年4月1日~2021年3月31日。

応急仮設住宅は、被災者に1日でも早く住居を提供することを目的として建設されている。
各都道府県は市町村と連携し、災害発生から応急仮設住宅が被災者に供給されるまでの期間を短縮するため、事前に建設候補地の選定や建設計画の整備等を実施しているが、災害の規模や様態により、応急仮設住宅の着工がスムーズに運ばず、着工まで時間を要する場合があるという。

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同大学大学院先端科学研究部の大西康伸准教授は、平成28年熊本地震の際、応急仮設住宅団地の計画に携わった担当者にヒアリングするなど、着工までに要する期間を分析。
その結果、建設候補地の調査を含め、配置計画案の作成や承認に約1週間を要していることが分かった。

そこで大西准教授は2017年6月より、応急仮設住宅の配置計画案の作成時間を短縮するため、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング、建物の3次元モデル技術)を利用した配置計画案の自動作成に関する研究を開始。
その後、大和ハウス工業と大和リースが協力、大西准教授が開発した配置計画案自動作成プログラムを使用し、配置計画案の作成に取り組んだ結果、約1時間で応急仮設住宅の配置計画案を作成することが可能であることが分かったという。

今回の共同研究契約では、配置計画案だけではなく、応急仮設住宅の供給に必要な全過程(計画・生産・施工等)にBIMの機能を利活用することで、さらなる工期の短縮化と地域の実情に応じた計画の実現を目指すとしている。
今後、研究成果を広く活用できるようオープンにしていくという。