【ニュース】 西日本鉄道など、太宰府天満宮周辺で古民家宿泊事業を開始、既存の古民家を利活用し、まちの回遊性向上を目指す 福岡県太宰府市

2019.01.25
西日本鉄道株式会社は、他事業者等とともに太宰府天満宮周辺で古民家宿泊事業を開始する。
同事業は、西日本鉄道株式会社・三井住友ファイナンス&リース株式会社・株式会社福岡銀行などが共同で設立する新会社「太宰府
Co-Creation」(福岡県太宰府市、髙田洋一代表)が古民家所有者から物件を賃借し、宿泊・飲食施設に改修した上で、施設の運営を行うバリューマネジメント株式会社(大阪市北区、他力野淳代表)に賃貸するもの。
既存の古民家を改修し、宿泊・飲食施設として利活用する。

今回の同事業では、太宰府天満宮周辺で50年にわたり料理店を営んでいた「旧古香庵」を含む3つの古民家を宿泊施設(合計9室・予定)に改修、「旧古香庵」にはフロントとレストラン(50席程度)を併設する。
3つの古民家(宿泊室数9室・予定)は、総事業費約1億7,000万円をかけて改修し、2019年夏頃に営業開始予定。

太宰府市は、歴史ある福岡有数の観光地で、国内外から多数の観光客が訪れている。
しかし、太宰府天満宮周辺に観光客が集中し、宿泊施設や飲食店等が不足していることから、平均滞在時間は約3時間と短く、日帰りや福岡市内での宿泊が多数を占めているのが現状だという。

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今回は同施設を拠点に、大宰府政庁跡や観世音寺・水城跡・宝満宮竈門神社等の歴史的観光資源を多数有する太宰府市内を広く散策してもらう。
太宰府天満宮をはじめとする周辺施設とも連携し、宿泊客に向け、歴史や文化が感じられる特別体験プログラムを提供する。

具体的には、早朝の境内案内や木うそづくり等の体験プランや、宿泊者限定グッズなどを検討しており、太宰府ならではの魅力を味わうことのできる付加価値を提供する。
宿泊してもらうことで、太宰府市内や他の沿線地域との回遊性を高め、滞在時間の増加を図り、太宰府のブランド力向上や更なるにぎわい創出を目指す。

なお、同施設は、明治時代から続く建物を含む古民家の外観・梁など歴史ある佇まいを残しつつ、水回りやベッドなど宿泊に必要な機能を整備し、昔ながらの趣とモダンかつ高品質な空間を融合した上質な施設とする。
レストランでは、宿泊客に限らず、日帰り客も利用可能とし、日本庭園が見える落ち着いた空間で地元の食材を盛り込んだ本格フレンチを提供。
料理の監修は、世界で活躍し、数々の受賞歴を持つフレンチ界の巨匠である石井之悠氏が行う。

同社では、今後も太宰府天満宮周辺での同事業拡大に取り組んでいくとともに、将来的には他の沿線地域の観光地でも同様の事業の展開を目指し、沿線地域の活性化に努めていくとしている。