【ニュース】 関越交通とヤマト運輸、群馬県初の客貨混載を開始、沼田市と片品村を結ぶ路線バスで宅急便を輸送 群馬県沼田市
2018.10.17
関越交通株式会社(群馬県渋川市、佐藤俊也社長)とヤマト運輸株式会社(東京都中央区、長尾裕社長)は10月16日、群馬県沼田市と同県片品村を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する客貨混載を開始した。
関越交通が路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性を向上させ、新たな収益源とし、バス路線網の維持を図ることが目的。
ヤマト運輸も、走行時間を約1時間削減できることで、現地での滞在時間が増え、利用客の要望に応えやすくなるため、サービス品質の更なる向上が図れるほか、休憩時間が取りやすくなるなど働く環境の改善、CO2排出量の低減も図ることができるとしている。
関越交通の沼田駅~鎌田間のローカル線は、地域住民の重要な交通手段ながらも、収入減により赤字路線であるという課題があった。
一方ヤマト運輸は、沼田市利根町地区と片品村地区の利用客に宅急便を配達する際、沼田市にある沼田支店(担当:群馬尾瀬センター)と現地をトラック1台が往復し、午後分の宅急便約20個を支店へ取りに戻る必要があったという。
今回の取り組みでは、関越交通の路線バスが、ヤマト運輸の沼田支店で午後分の宅急便を預かり、下街道バス停(沼田市利根町)と鎌田バス停(利根郡片品村)でそれぞれの地域を担当するヤマト運輸のセールスドライバーに引き渡す。
これにより、関越交通は宅急便の輸送による新たな収入源が生まれ、ヤマト運輸のセールスドライバーは午後分の宅急便を支店へ取りに戻る必要が無くなり、ローカル線の路線網維持と物流の効率化による地域住民の生活サービスの向上を図ることができる。
今後も両社では、高齢化や過疎化が進む地域等における課題解決と地域活性化に取り組んでいくという。
対象路線バスは、関越交通 鎌田線(上毛高原駅~沼田駅~鎌田~大清水間)の沼田駅14時~鎌田15時02分着の1便。
開始日は2018年10月16日。
なおヤマト運輸の客貨混載は、全国13道府県(京都・岩手・宮崎・北海道・熊本・兵庫・愛知・長野・和歌山・徳島・岐阜・大分・福井)で運用中。