【ニュース】 黒酢発祥の地・霧島市福山町、秋の黒酢造りの仕込みがピークに、「壺畑」で連日仕込み作業 鹿児島県霧島市

2018.10.15
黒酢の発祥の地・鹿児島県霧島市福山町では現在、秋の黒酢造りの仕込みがピークを迎えている。

黒酢の発祥の地とされる霧島市福山町には現在、9社の黒酢の醸造所がある。
このうち、江戸時代後期から続く老舗で、最大規模の醸造所・坂元醸造株式会社では、桜島を背景に、高さ約60cm、容量54リットルの壺(つぼ)約5万2,000本がズラリと並ぶ「壺畑(つぼばたけ)」で連日、仕込み作業が続いているという。

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福山町で黒酢の生産が始まったのは、江戸時代後期(1800年頃)と言われている。
最盛期は24軒あった醸造所は、米が統制品となったことによる原料入手の困難や、安価な合成品に押され次々と廃業。
坂元醸造では、戦争中は米の代わりにサツマイモを使用し、伝統の「壺造り製法」を守り続けてきた。
戦後は、物資や原料が手に入るようになり、廃業した醸造所が再起したほか、新規参入で開業するメーカーもあり、現在は坂元醸造を含め9社が黒酢を製造している。

なお坂元醸造では、黒酢レストランと黒酢について学ぶことができる展示施設を併設しており、観光スポットとして人気を集めているという。