【ニュース】 CBRE、札幌・名古屋・福岡のホテル市場について2020年の見通しを発表、札幌では3,500室が不足 北海道札幌市
2018.07.27
CBRE(日本本社:東京都千代田区)は7月26日、特別レポート「2020年のホテルマーケット展望 – 地方都市で高まるインバウンド需要とホテル開発動向」を発表した。
同レポートは、札幌・名古屋・福岡の供給動向を踏まえた、日本のホテル市場の見通しについてまとめたもの。
同レポートによると、札幌・名古屋・福岡では、2017年から
2020年にかけ、それぞれ既存客室数の18%・31%・30%に相当する新規供給が予定されている。
札幌・名古屋・福岡の客室数は、需要に対してそれぞれ3,500室・2,100室・1,400室程度不足すると推計。
また、地方都市の新規供給では、ビジネスホテルが少なくとも
55%を占め、ホテルマーケットの3大都市(東京・大阪・京都)の43%よりも偏りが大きいとしている。
国際観光の増加は世界的な潮流で、日本のホテル需要は東京オリンピック・パラリンピック以降も拡大が予想されるという。
さらに、ホテル3大都市(東京・大阪・京都)以外の地方都市にもインバウンド需要が波及していることを受け、地方都市でもホテルの新規供給も増加。
中でもホテルの高稼働が続き、ホテル事業のパフォーマンス(RevPAR:販売可能客室数当たりの客室売上)が好調を維持している札幌・名古屋・福岡については、2020年までに合計で1万5,000室、既存ストックに対してそれぞれ18%・31%・30%の客室数が供給されると予想。
2020年の政府目標である訪日外客数4,000万人を前提とすると、札幌・名古屋・福岡のそれぞれの必要客室数を推計した結果、いずれの都市も、新規供給を踏まえてもなお客室数が不足する見通しとなった。
なお、インバウンド需要の増加は日本だけでなく、世界的な潮流で、中でもアジア太平洋地域におけるインバウンド需要は米州を上回り、その格差は年々拡大。
2020年の東京オリンピック・パラリンピック後もこの潮流は続く見込みで、アジア太平洋地域に属する日本のホテル需要も拡大を続けることが予想されるとしている。