【ニュース】 東都水産、「波崎地区6次産業化推進プロジェクト」に参画、波崎漁港に最新鋭の冷凍加工工場を新設、サバなどの輸出拠点に 茨城県神栖市

2018.02.16
東都水産株式会社(東京都中央区、江原恒社長)は、水産事業の国際化を目指した「波崎地区6次産業化推進プロジェクト」に参画する。

同プロジェクトは、官民一体となった水産事業の活性化のため、株式会社農林漁業成長産業化支援機構(東京都千代田区、光増安弘社長)からの資金援助を活用し、茨城県神栖市波崎に最新鋭の冷凍加工工場を新設、サバを中心とした輸出をメイン事業とし、生産から販売(輸出を含む)まで一貫した水産業のバリューチェーンを構築するというもの。

東都水産は1月22日付で同プロジェクトの母体となる株式会社トウスイ(茨城県神栖市、石田和芳社長)へ出資、農林漁業成長産業化支援機構等が出資する「ちば農林漁業6次産業化投資事業有限責任組合」「常陽 大地と海の成長支援ファンド投資事業有限責任組合」からトウスイへ出資(3月20日付)も決定したという。

同プロジェクトでは、生産から販売までの一貫した流通体制の整備による波崎漁港等の水揚げ量の拡大、波崎漁港近郊での新規ビジネス拡大に伴う地域経済の活性化、これまで十分に取り込めなかった海外の水産物需要への対応によるプロジェクト関係者の事業と収益獲得機会の拡大、日本の水産物輸出拡大による国民経済と輸出相手国経済へのプラス効果などを目指す。

今後は、トウスイがプロジェクトの母体となり、1次産業は株式会社石田丸漁業(茨城県神栖市、石田和芳社長)、2次産業は株式会社津久勝(茨城県神栖市、津久浦裕之社長)、3次産業は東都水産が6次産業化パートナーとして協同で同プロジェクトを推進する。

なおトウスイは、関係事業者の石田丸漁業により平成29年11月9日付で設立(資本金500万円)、関係事業者とサブファンドが総額7億9,500万円の増資を引き受けることで、資本金・資本準備金合計で8億円の法人となる。
政府系金融機関等から借入を行うことで、投資総額20数億円規模の最新鋭冷凍加工工場を新設、波崎漁港等に水揚げされたサバ・イワシなどの鮮魚を選別し、主に冷凍加工処理の後、まずは西アフリカを中心に、将来的にはHACCP認定を受けた上で、北米や欧州などに輸出する計画としている。
海外での水産食用資源の需要は年々増加しており、サバ・イワシの輸出は平成23年から平成27年にかけて数量・金額ともに大幅に増加しているという。