【ニュース】 住友不動産、千代田区外神田で業務棟・店舗棟を開発、一団地認定制度併用の東京都総合設計制度を活用、災害に強い街の形成と賑わい創出に寄与 東京都千代田区
2017.09.06
住友不動産株式会社(東京都新宿区、仁島浩順社長)はこのほど、東京都千代田区外神田で、主に事務所等で構成する業務棟と店舗等で構成する店舗棟の建物本体工事に着手した。
同計画は、秋葉原駅・御茶ノ水駅・新御茶ノ水駅・淡路町駅とのほぼ中間地点に位置し、交通利便性が高い立地で、一団地認定制度を併用した東京都総合設計制度を活用することで、周辺市街地環境への寄与や賑わいの創出など、質の高い市街地形成を図るというもの。
計画地周辺では、周辺敷地の歩道が整備されていない点、身近な緑が不足している点、秋葉原の商業空間への来街者が憩える広場が不足している点などが指摘されている。
同計画では、これらの点を等を改善する手法として、一団地認定制度と総合設計を活用し、建物の高度利用と同計画地に相応しい容積配分を図ることで、敷地内にまとまった広さの公開空地と広場を整備し、市街地環境の改善に寄与するとしている。
施設構成要素では、両棟の足元空間に店舗用途を配置し、高層部に高機能の業務施設となる事務所を配置することで、東京都が新拠点として指定した場所に相応しい、質の高い市街地形成を図る。
建物は、耐震性・耐火性を確保するとともに、地球環境や景観形成にも配慮した2棟1体性に配慮したビルにより、地域の活性化にも寄与する魅力的な計画を目指す。
また、業務棟には免震構造を採用し、大地震時の機能維持も目指すという。
一団地認定制度併用の総合設計制度活用による開発により、周辺の課題を解消する為に、計画地に相応しい高度利用と容積配分を図り、まとまった広さの公開空地等を整備し、周辺環境の改善や賑わいを創出する。
業務棟・店舗棟敷地共に、商業地域基準容積率600%に加え、総合設計制度を活用した公開空地整備による136.29%の割増容積と合わせ、同計画容積率は全体敷地3,281.2㎡に対し736.29%で開発を行う。
また、一団地認定制度を活用し、業務棟を地上23階・高さ125.5mとし、店舗棟を地上2階・高さ22mとする。
店舗棟は建物高さを低く抑え、平面形上を小さくすることで周辺への圧迫感を軽減し、採光にも配慮した広場の整備を行うほか、店舗棟北側に隣接する講武稲荷神社との空間的つながりを考慮した設計で、既存の活力ある街並みとの連携も図る。
その他、災害時の一時滞留場所にもなる約500㎡のにぎわい広場と約170㎡のポケットパークや延焼防止に繋がる歩道状空地や広場状空地も整備。
業務棟エントランスホールは、災害時に帰宅困難者受入可能とし、防災備蓄倉庫やマンホールトイレも整備するという。
業務棟の所在地は東京都千代田区外神田1丁目9-4他。
敷地面積は2,058.45㎡、延床面積は2万6,177.35㎡。
階数・高さは地上23階・125.5m。
店舗棟の所在地は東京都千代田区外神田1丁目24-1他。
敷地面積は1,222.75㎡、延床面積は983㎡。
階数・高さは地上2階・22.0m。
両棟の総事業費は275億円、竣工は平成31年8月末(予定)。