2017.06.26
野村不動産株式会社（東京都新宿区、宮嶋誠一社長）は6月23日、「新宿野村ビル」（東京都新宿区）で同ビルのテナント企業・株式会社理経（猪坂哲社長）と協同し、入居企業向けに体験型防災啓発イベントを実施した。

同イベントでは、同ビル1階エントランススペースを活用し、理経が開発した「VRを活用した避難体験」、野村不動産が開発当初より携わっている「全国瞬時警報システム（Jアラート）」の概要パネル展示や、「Jアラートのサイレン音試聴体験」を実施。
高層ビルの入居テナント向け防災イベントでVRを活用した事例は日本初だという。

「新宿野村ビル」では毎年2回、入居テナント約6,000名を対象とした防災訓練を実施してきた。
今回の取り組みは、防災関連技術を有する入居テナント・理経とのコラボレーションにより、従来の防災訓練とは異なる手法での防災啓発を実施したもの。
災害の恐怖や緊急時の情報を知り、防災訓練の重要性や正しい避難方法の再確認を行うことで、正しい防災知識を身につけることを目的としている。

「VRを活用した避難体験」では、高層ビルで火災が起こったことを想定。
VRヘッドマウントディスプレイとコントローラーにより、VR空間上を自身の意思で自由に移動することで、黒煙が充満する室内から避難する模擬体験を可能とした。
煙による視界不良の中、低い姿勢で避難誘導灯を頼りに避難できているか、ハンカチで口を塞いでいるかなど、体験者の避難姿勢が正しいかを当該機器で判定するという。