【ニュース】 Kiraku Japanなど、高級古民家宿泊施設「季楽 飫肥(きらく おび)」をオープン、官民連携による九州の小京都・飫肥地区の古民家再生・観光プロデュースで地域活性を促進 宮崎県日南市
2017.04.26
古民家再生などを手掛けるKiraku Japan 合同会社(東京都港区、サンドバーグ弘代表)は4月25日、宮崎県日南市飫肥地区に、伝統的な日本家屋をフルリノベーションした高級宿泊施設「季楽 飫肥(きらく お
び)」をオープンした。
同取組は、宮崎銀行(平野亘也頭取)、地域経済活性化支援機構(今井信義社長)、日本政策投資銀行(柳正憲社長)、リサ・パートナーズ(枩山聡一郎社長)が共同出資する「観光活性化マザーファンド」からの投融資により実現したもの。
同社では、2015年8月より日南市飫肥地区のまちなみ再生コーディネーターとして、現地に選任人材を配置。
日南市と地元住民と協働のもと、当該地区の歴史的建造物の再生、観光プロデュース、マーケティング等の地域活性化事業を行ってきた。
国の重要伝統的建造群保存地区である同地区の宿泊施設不足問題を解決し、国内外からの観光客誘致を図っていくとしている。
さらに同社は4月13日、日本全国の古民家再生宿を一堂に集めたウェブポータルサイトKiraku Collection (キラク・コレクション)も本格始動した。
歴史的資源を活用した地方創生をさらに推進していくという。
飫肥地区は、宮崎県南部日南市中央部にある地区で、飫肥城を中心とした伊東氏飫肥藩5万1,000石の旧城下町。
四半的弓道や宮崎地鶏の炭火焼といった郷土料理、飫肥産の焼酎などの名産品が楽しめ、周辺には鵜戸神宮や坂元棚田、サーフィンなどのマリンスポーツで人気のある日南のビーチなどもある。
しかし同地区は、国内有数の歴史的景観や豊かな自然・ 観光資源に恵まれている一方で、主要都市圏からのアクセス面に課題があり、十分に観光客(とりわけ宿泊客)を呼び込めていない課題があったという。
今回オープンした宿泊施設「季楽 飫肥(きらく おび)」は、「勝目邸(かつめてい)」と「合屋邸(おうやてい)」の2棟からなる、それぞれ1日1グループ限定(1組上限6名)の貸し切り宿。
1,100㎡の広大な敷地に建つ勝目邸には、宮崎県指定名勝にもなっている情緒漂う枯山水式の庭園がある。
また、江戸時代に中級家臣武士のための長屋門として利用されていた合屋邸は、乃村工藝社デザイン監修・プロデュースのもと、当時の風合いを残した囲炉裏・土間・おくどさん(竃)を備え付け、長い歴史を持つ城下町飫肥ならではの文化・風土が感じられる施設になっているという。
さらに、両棟には檜風呂よりも高級と言われる「高野槇風呂」や、自由に利用できるキッチンや調理道具を完備。
そこで暮らしているかのような旅体験ができるとしている。
なお同施設の運営は、飫肥城下町の歴史的建造物の修復、保存管理、調査研究を行う一般財団法人飫肥城下町保存会が担当し、地域全体で歴史的資源を活用した観光地づくりを推進していくという。