【ニュース】 ナイスなど、仮設商店街「伊里前福幸商店街」の移転新築工事を竣工、新名称の常設商店街「南三陸ハマーレ歌津」がオープン 宮城県南三陸町

2017.04.25
ナイス株式会社(横浜市鶴見区、平田恒一郎社長)は、同社が建設に携わった仮設商店街「伊里前福幸商店街」の移転新築工事(宮城県南三陸町、事業主:株式会社南三陸まちづくり未来)を3月25日に竣工、4月24日に新名称の常設商店街「南三陸ハマーレ歌津」がオープンしたと発表した。

同施設は、東日本大震災の津波により被災した伊里前商店街があった場所に建設したもの。
建設地は国道45号沿いの5m程嵩上げされた海抜約7mの高台造成地(約5,200㎡)で、近くには小中学校や防災集団移転団地などもあり、同施設は地域コミュニティーの中核的機能を担いつつ、高アクセス性を生かした観光交流拠点にもなるという。
設計は、世界的な建築家・隈研吾氏が手掛けた。
20170425ナイス

同施設の前身となる「伊里前福幸商店街」は、東日本大震災後の2011年12月に、地元の事業者らにより開設された仮設商店街。
地元向けの商店が並ぶアットホームな商店街として、地元住民をはじめ観光客で連日賑わいを見せていたという。
移転開業した同施設には、飲食、鮮魚、衣料店など8店が出店した。

新名称「南三陸ハマーレ歌津」は、公募により102件の中から決定したもの。
「仲間になる」という意味の方言「はまる」に、歌津地区に多い「浜」、イタリア語で海を表す「マーレ」を掛け合わせたという。

竣工した建物は、木造平屋建ての店舗施設(延床面積672.79㎡)で、同社グループオリジナルの金物接合による木造軸組工法(パワービルド工法)を採用。
景観になじむように切妻屋根とし、商品を陳列しやすいように下屋の軒下を大きく跳ね出したデザインが特徴となっている。
棟の中央部分には開放感のある休憩スペースを設置した。

来訪者の手に触れる部分にはできるだけ地元の木材を使用したいという隈氏の意向を受け、外壁及び下屋部分のポーチ柱には、その木肌の美しさで知られる地元の「南三陸杉」を使用。
外壁には、地元の製材事業者・丸平木材が製材し、木肌の色味がより美しく出るよう低温乾燥が施された製品を使用した。

南三陸町歌津地区観光交流拠点新築工事(南三陸ハマーレ歌津)の所在地は宮城県本吉郡南三陸町歌津字伊里前96番地1。
構造・規模は木造平屋建て、1棟(672.79㎡)。