【ニュース】 袋井市、津波から市民の命を守る人工の高台「平成の命山」を市内4ヶ所で整備完了、先人の知恵に学び現代工法で完成 静岡県袋井市

2017.03.07
袋井市は3月4日、津波一時避難場所となる人工の高台「平成の命山」の整備を、市内4ヶ所で全て完了した。

同事業は、想定される南海トラフ巨大地震などの大規模地震による津波から市民の生命を守るため、「袋井市津波避難計画」に基づき、平成25年度より整備を進めていたもの。
同市では、小学校などの公共施設をはじめ、工場や事務所など民間事業者とも連携し、避難場所の確保に努めてきたが、既存の施設では一時避難が難しい地域があったことから、4ヶ所の「命山」を計画。
これにより、沿岸部の住民1,940人の安全が確保されたことになる。
20170307袋井市

同市には、江戸時代に高潮の被害から村人の命を守るために造られた人口の築山「命山」(静岡県指定文化財)が、市内大野地区と中新田地区に現存している。
今回、津波から人命を守るため、先人の知恵に学びつつ、現代工法による「平成の命山」が、地元住民の声により誕生した。

4ヶ所の「命山」のうち、湊西地区命山「江川(えがわ)の丘」の敷地面積は5,968㎡、収容人数は300人、事業費は約3億7,600万円。
湊東地区命山「湊命山」の敷地面積は6,433㎡、収容人数は1,300人、事業費は約2億6,300万円。
東同笠・大野地区命山「寄木(よりき)の丘」の敷地面積は7,859㎡、収容人数は300人、事業費は約3億7,700万円。
中新田地区命山「きぼうの丘」の敷地面積は8,716㎡、収容人数は
400人、事業費は約3億1,700万円。