【ニュース】 Next Commonsなど、日本一のクラフトビール生産地を目指し、ホップ栽培日本一の遠野市のビールによる町づくり「醸造する町」プロジェクトを官民連携でスタート 岩手県遠野市
2016.10.12
株式会社Next Commons(岩手県遠野市、林篤志代表)はこのほど、遠野市やキリングループなどとともに、ホップの一大生産地である遠野から新たなビール文化創造を目指し、ビールによるまちづくりプロジェクト「醸造する町 Brewing Tono」を立ち上げた。
ビールの味の決め手ともいわれるホップ。
同市では、半世紀にわたり日本随一のホップ生産地(栽培面積全国1位)となっているが、近年は高齢化と後継者不足によって生産者が減少しているという。
同プロジェクトでは、この状況を打開するため、行政・企業・生産者などが連携し、ホップ栽培だけでなく、ビールの醸造までを地域の産業として育成し、さらには文化として根付かせていくとしている。
プロジェクト遂行にあたっては、同市が新規就農支援・ローカルベンチャー事業による起業家支援など制度・資金面でサポートするほか、遠野アサヒ農園がホップやビールに合う農作物の栽培技術者を育成、株式会社麦酒企画が醸造家の育成や技術支援を実施、キリンビール株式会社が各パートナーのサポート全般の支援を担う。
全体のコーディネートは同市に拠点を置くNext Commonsが担当する。
今後は多様な窓口を設け、クラウドファンディングによる資金調達やファンコミュニティの運営などを通し、特定の組織ではなく、コミュニティによって支援・運営されるような取り組み方を目指しているという。
具体的なプランとしては、今後5年のあいだに10軒ほどのマイクロブルワリーを立ち上げる。
10月から麦酒工房でビール醸造家としてのインターンを開始する袴田大輔さん(28歳)・太田睦さん(57歳)が、約1年間にわたる都内での研修期間を経て、来年以降に遠野での醸造を開始する予定。
さらに、ホップ畑を巡りながらブルワリーでビールを堪能する「ビアツーリズム」の展開、遠野産ホップの世界ブランド化、遠野の農作物を活かしたビールに合うフード開発など、クラフトビールで地域のリソースを繋ぐとしている。