【ニュース】 会津若松市・東京農業大学・イオンリテールの3者、次世代型食品生産トライアル事業を開始、高付加価値農産物の生産に向けて連携 福島県会津若松市
2015.06.01
会津若松市(福島県会津若松市、室井照平市長)、東京農業大学(東京都世田谷区、高野克己学長)、イオンリテール株式会社(千葉市美浜区、岡崎双一社長)の3者は、地方創生のモデル事業の確立を目指す次世代型食品生産トライアル事業を、今年より5ヶ年計画で開始した。
食品産業の基盤のひとつであり生産波及効果の高い農産物で、産官学が協業し新たな手法で活性化を図り、会津若松の農産物のブランド化を促進、地域所得の向上と雇用の創出を目指すという。
同事業では、生産から流通過程・店舗での販売に至るまで、ICTを活用し、圃場地の土壌状態や気象情報、流通過程での温度や配送時間などの各種データを一貫して収集分析する。
得られた各種データを活用しながら3者で協業し、農産物の機能性向上や鮮度維持など、新しい生産技術の確立を目指す。
農産物の生産では、スマートフォンを活用し、生産過程の蓄積と各圃場の状態に応じた作業を指示することで、経験の浅い就農者でも短期間で生産技術が習得できる仕組みを構築。
流通過程では、収穫から店頭までの運送過程と店舗の陳列什器に環境測定センサーを設置し、鮮度や栄養成分に与える影響を調査、収穫後から店頭までの鮮度維持方法の確立を目指す。
第一段階では、「トマト」「ミニトマト」「きゅうり」「スナップエンドウ」「ロマネスコ」の5品目で実証実験を開始、土壌づくりから生産性向上、鮮度保持、消費者の評価やニーズを検証する。
将来的には、同取り組みによって生産された機能性の高い農産物を清酒や味噌などの加工食品の原料として活用する他、海外への輸出も視野に入れ、栄養成分や食味などを客観的なデータで裏付けした農産物の格付け研究まで拡げていく計画だという。