【ニュース】 京都市、車線を減らし歩道を広げる「人と公共交通優先の歩いて楽しい四条通」整備事業を実施、大都市のメインストリートでは全国初 京都府京都市
2014.12.22
京都市都市計画局歩くまち京都推進室は12月19日、車線を4車線から2車線に減少させ、歩道を最大2倍に広げて歩きやすくし、バス停も広げて快適に待てるようにする取組を行うと発表した。
人口100万人を超える大都市のメインストリートで、人と公共交通を優先した道路に整備する取り組みは全国初。
同市では、地元住民や沿道商店街・関係事業者等とともに、平成18年度より議論を開始。
平成19年度と平成22年度には大規模な社会実験も実施、約8年の歳月をかけて、整備のための合意形成を進めてきたという。
今回対象となる四条通は、市内有数の繁華街であり、市内外を問わず多数の人が訪れることから歩行者の通行量は市内で最も多く、また、文化的にも祇園祭の山鉾が巡行するなど、京都を代表する道路。
四条通は、幅員15mの車道に自動車を利用する2,200人が通行する一方、幅員7mの歩道に7,000人の歩行者が通行しており、車道と歩道がアンバランスな状況だという。
また四条通は、市バス・京都バス・京阪バスが運行するなど、バス路線が集中するとともに、地下空間に設置された地下鉄・阪急電鉄・京阪電気鉄道の各駅からの連絡口が多く配置されていることから、交通結節点(ターミナル)としての機能を有している。
今回の整備事業では、現在3.5mの歩道を最大で約2倍まで拡幅。
バス停は車道に張り出したテラス型バス停とし、16箇所に分散しているバス停を東行き・西行き合わせて4箇所に集約する。
テラス型バス停の利点は、バスを待つ利用者の空間が広く取れるようになり、バス停に隙間をあけずにバスが停車できることから、バスの乗降がしやすくなる点にあるという。
また、四条通に用事がある人のため、車を一時的に停車できるスペースを15箇所(32台分)設置。
利用可能な対象車両は、短時間で人の乗降を行うために停車する車両と、5分以内の荷物の積卸しを行うために停車する車両としてる。
工事のスケジュールは、平成26年11月17日に着工、平成27年10月末に完成予定。