【ニュース】 Smart Lifeなど、手動式の「ソーラーパネル回転システム」を日本で初めて水田に導入、農業と発電の両立を目指す 静岡県静岡市
2014.06.12
太陽光発電事業を手掛ける株式会社Smart Life(静岡県伊豆の国市、浅賀郁弥代表)はこのほど、手動式の「ソーラーパネル回転システム」を日本で初めて水田に導入、株式会社発電マン(静岡県静岡市、岩堀良弘代表)が専用モジュールを提供し、施工を実施した。
発電マンでは、「手動式ソーラーパネル回転システム」に、ソーラーカルチャー株式会社(茨城県つくば市、松岡顕代表)が技術提供する「ソラカルシステム」を採用。
「ソラカルシステム」は、パネルを回転式にすることで、パネルの角度を変えて光の量を調節することが可能となるシステム。
光を遮ることなく充分な太陽光を当て、また作物の生育に応じてパネルの角度を変えることで、農業と発電の両立を目指すことができるという。
農地でのソーラー発電システム(営農型太陽光発電システム:通称ソーラーシェアリング)の導入が本格化の兆しを見せる中、同地では昨年11月に静岡県の農業委員会の許可が下り、今年6月に日本で初めて手動式ソーラーパネル回転型の発電システムを設置。
ソーラーパネル回転システムには、作物に応じた角度調節のほかにも、季節に応じて角度を変化させることで、角度固定型に比べ、5%程年間発電量がアップするなどのメリットがある。
また、強風時には風圧を避けたり、積雪時には雪を落としたりすることができるほか、パネル洗浄がしやすいなど様々なメリットがあり、導入の広がりが予測されるという。
今回の設置は、約1,000㎡の水田に44kWのシステムと、同じく1,000㎡の畑に44kW、合計88kWの太陽光発電システムを導入した。
水田では稲作を、畑ではサトイモを植え、農業による収穫を得ながら全量買取りによる売電収入も得ることが可能で、年間の売電収入は約400万円を見込む。