【ニュース】 味の素と佐賀市、副生バイオマスを活用する技術などで共同研究 佐賀県佐賀市

2014.06.04
味の素株式会社(東京都中央区、伊藤雅俊社長)の九州事業所(佐賀県佐賀市、谷昌浩事業所長)は6月2日、同事業所のアミノ酸発酵の工程から発生する副生バイオマスを活用する技術などについて、佐賀市(秀島敏行市長)と共同研究を行うことで合意した。
両者は今後、同事業所の副生バイオマスを活用し、「佐賀市下水浄化センター」での排水処理後の汚泥を原料とした肥料製造への活用や、同下水浄化センターのバイオガス発電への活用に向け、共同研究を行う。
さらに佐賀市は、これらの技術による廃棄物のゼロ化や環境負荷低減などについての評価を行うとしている。


これまで両者は、「佐賀市下水浄化センター」の排水処理後の汚泥を原料に、同事業所のアミノ酸発酵の工程から発生する副生バイオマスを活用し、肥料を製造する取り組みを共同で行ってきた。
「佐賀市下水浄化センター」で生産された肥料は、佐賀市内を中心とした地域農家に安価で販売され、「地域住民→下水処理→地域農業→地域住民」という、企業と地方自治体の連携による地域バイオマス循環の好事例となっており、関係省庁からも注目されているという。
今後は共同研究を通じ、同事業所が提供する副生バイオマスを活用した肥料による作物の品質向上(アミノ酸濃度増加など)について科学的な検証を進めるとともに、副生バイオマスの利用価値をさらに追求し、バイオガス発電等の新規用途開発をめざす予定としている。