【ニュース】 佐川急便とJR北海道、貨客混載事業で合意、宗谷線「稚内」~「幌延」間の旅客列車に宅配便と旅客を混載 北海道幌延町

2018.10.30
佐川急便株式会社(京都市南区、荒木秀夫社長)と北海道旅客鉄道株式会社(札幌市中央区、島田修社長)は、宅配便を旅客列車で運ぶ貨客混載事業に取り組むことで合意した。
今後、事業実施に向けて両社で実証実験などを行う。

全国的な自動車運送業の担い手不足と人口減少等に伴う旅客輸送(需要)の減少により、過疎地域等では物流と人流サービスの維持は重要な課題となっている。
こうした中、日本では、貨物または旅客の運用に特化してきた従来の輸送サービスのあり方を転換し、一定の条件のもと荷物と旅客を運ぶ「かけもち」ができるよう、規制が緩和されている。

佐川急便は、北海道内の集配効率の向上を図るため、列車を使用した貨客混載事業を協働で行いたい意向があり、JR北海道に相談を行っていた。
JR北海道も、列車を有効活用し、収入に繋げることができることから、その実現の可能性について両者で検討を進めてきたという。

今回事業展開を想定している範囲は、JR北海道が管轄する宗谷線「稚内」駅(北海道稚内市)~「幌延」駅(北海道幌延町)間。
旅客列車に宅配便と旅客を混載して輸送することを検討している。

佐川急便がJR「稚内」駅に専用ボックスで配達荷物を輸送、宗谷線車内に専用ボックスを固定して輸送し、JR「幌延」駅で配達担当者が専用ボックスを取り降ろして幌延町エリアを配達する運用フローを予定しているという。