【ニュース】 南九州市商工会など、日本一の茶産地・南九州市の3茶銘柄を2017年4月に「知覧茶」ブランドへ統一、「知覧茶の郷づくりプロジェクト」を本格始動 鹿児島県南九州市

2016.10.26
南九州市商工会「知覧茶全国展開・販路拡大プロジェクト委員会」(鹿児島県南九州市)はこのほど、2017年度4月から南九州市の「知覧茶」
「頴娃茶」「川辺茶」の3銘柄が「知覧茶」ブランドとして統一されるのを機に、「知覧茶」をキーワードに新たな地域活性化の取り組みを進めていくと発表した。

全国第2位の生産量を誇る鹿児島茶。
同県のお茶づくりを牽引するのが、市町村別栽培面積・生産量(1万
1,000t)日本一を誇る同市の知覧茶とされている。
知覧茶は、若葉の爽やかな香り、ふくよかで濃厚、旨味のある味わいが特徴。
全国茶品評会で農林水産大臣賞を連続受賞するなど名実ともに日本一の産地として高い評価を得ているという。

同商工会では、知覧茶ブランド統一を機に、これまで不十分であった観光資源としてのお茶の活用、PR活動の強化など、世界に誇る日本一の茶生産地を目指し、観光地「知覧」と連携した新たな仕掛けを図っていくとしている。
20161026南九州市商工会

知覧茶のふるさとは、日本有数の茶産地である南九州市知覧町。
特攻基地や薩摩の小京都と呼ばれる武家屋敷の街並み、そして広大に広がる雄大な茶畑の風景の中、素朴さと気品を兼ね備えた独特の風味の深蒸し煎茶が作られている。
温暖な気候と、栽培面積3,451haの広大な茶畑は日照条件に恵まれ、茶栽培に適した桜島の火山灰による肥沃な南九州の地の利をいかし、後岳地区・垂水地区・菊永地区を中心に町内広範囲にわたって栽培が行われているという。

知覧茶の起源は鎌倉時代。
平家の落人が北部山間地の手蓑で茶栽培を始めたという伝承がある。
本格的な栽培は、明治元年に島津氏の傍流でこの地を治めていた佐多島津氏から払い下げられた山野を、明治5年に村民が開墾したのが始まりだといわれている。

知覧茶の特徴は、爽やかな若葉の新鮮な香り、緑濃く深みのある水色、甘くふくよかで濃厚、旨味に富む味わい。
知覧茶は全国茶品評会で2年連続農林水産大臣賞を受賞するなど名実ともに日本一の産地として高い評価を得ている。
また、茶生産者自ら生産履歴を記帳し栽培から出荷まで農業現場での品質・衛生管理について確認を義務づけ、安全性の高いクリーンで環境に優しい茶づくりを実践しているという。

同プロジェクトでは今後、茶産地の強力なPR、知覧茶を使った商品開発、知覧茶カフェ(知覧茶喫茶)の店舗開設、グリーンティーツーリズム、お茶イベントなどを企画。
「知覧茶」をキーワードに、南九州市の製茶・小売業者、飲食店、食品加工業者など様々な業種と行政、地域一体となって知覧茶の郷づくりに取り組んでいくとしている。