【ニュース】 ANA、佐賀県の協力により、九州佐賀国際空港を先端技術のイノベーションモデル空港に 佐賀県佐賀市

2019.03.27
全日本空輸株式会社(東京都港区、平子裕志社長)は、佐賀県(山口祥義知事)の協力のもと、航空業界の取り巻く環境変化に対応するため、九州佐賀国際空港(佐賀県佐賀市)をイノベーションモデル空港として位置づけ、新しい技術を活用した働き方改革を推進するプロジェクトを3月26日より開始した。

同社では、空港地上支援業務のSimple & Smart化に向け、同空港を新しい技術を「試す」実験場として位置付け、ANAグループが取り組む先進技術を1拠点に「集める」ことで、目指すべき働き方モデルを可視化する。
また、それぞれの技術を「繋げる」ことを通じ、一連の業務工程の相互連携を図りながら、新しい働き方を検証していくとしている。

具体的には、ロボットスーツを活用した手荷物や貨物の積み込みと積み降ろし、リモコンによる航空機の移動・牽引の実用化に取り組むほか、手荷物の自動積み付け技術やコンテナ搬送の自動化技術についても、技術検証を踏まえ、今後、実用化を目指す。

ロボットスーツを活用した作業負荷の軽減では、装着型ロボットを活用し、重量物の運搬・搭載業務の作業負荷を軽減(2019年2月実用開始)。
リモートコントロール式航空機の牽引・移動では、熟練した技術を伴わず、誰でも安全かつ簡単に、航空機のプッシュバック業務を担える状態とする(2019年4月中旬訓練開始予定)。
手荷物自動積み付け技術では、人とロボット技術の役割分担を通じ、利用客の手荷物をコンテナへ搭載する業務を安全かつ効率的に実現(2019年度内に実証実験実施予定)。
トーイングトラクター自動走行技術では、自動走行技術の活用を通じ、定型反復型業務であるコンテナ牽引車両の運転業務から、人の役割を解放する(2019年3月26日~4月5日走行試験実施)。

なお同県では、同プロジェクトに協力し、同空港が「誰もが働きやすく魅力ある職場」となるとともに、同空港の利用客に対するサービスの質が向上していくことを期待しているという。