【ニュース】 福井鉄道とヤマト運輸、越前市と池田町の間で路線バスを活用した「客貨混載」を開始 福井県池田町

2018.08.09
福井鉄道株式会社(福井県越前市、村田治夫社長)とヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(東京都中央区、長尾裕社長)は8月8日、ローカル線の路線網維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、福井県越前市と池田町の間で「客貨混載」を開始した。

同取り組みは、越前市と池田町を結ぶ路線バスを利用して宅急便を輸送するもの。
ヤマト運輸のセールスドライバーがヤマト運輸芝原センターで池田町に配達する宅急便を路線バスに積み込み、路線バスがバス停「越前武生駅」から乗客と荷物を乗せて運行、バス停「稲荷」で地域担当セールスドライバーに荷物を引き渡す形となる。
運行初日となる8月8日は、11時より池田町役場で出発式を実施した。
北陸地方での客貨混載は今回が初の取り組みだという。

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同取り組みでは、福井鉄道は路線バスの空きスペースを使って宅急便を輸送することで、路線網維持につながる新たな収入源を確保。
路線バスの路線網が維持されることで、通学や通院など生活基盤の維持につながる。

一方、ヤマト運輸のセールスドライバーも池田町に滞在できる時間が増えるため、池田町の集荷締め切り時間が16時30分から17時に変更されるなど、宅急便のサービスが向上。
また、越前市にある宅急便センターから池田町までは片道27kmの距離があり、集配車が往復して宅急便を輸送していたところを路線バスが輸送することで、運転時間の削減ができ、セールスドライバーの負担軽減や生産性の向上にもつながるほか、走行距離の削減により、CO2排出量の削減にもつながるという。

両社は今後、連携を強化し、同取り組みを地域の産物のPRなど新たなサービスの提供につなげ、他の地域や他路線へも展開するとしている。