【ニュース】 福山市、鞆町伝統的建造物群保存地区が国の重要伝統的建造物保存地区へ 広島県福山市

2017.10.24
国の文化審議会(馬渕明子会長)は10月20日、文部科学大臣に対し、福山市鞆町(ふくやましともちょう)伝統的建造物群保存地区を、文化財保護法第144条の規定により、重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう答申を行った。

福山市鞆町は、瀬戸内海に突出した沼隈(ぬまくま)半島南東部の港町で、その中心の鞆は、江戸時代の町人地を引き継ぐ場所。
潮待ちの港としての好条件を備え、古来より海上交通の要衝として栄えた。
周辺の島々と共に成す景勝は、「鞆の浦」として万葉集にも歌われている。
20171024福山市

福山市鞆町伝統的建造物群保存地区の面積は約8.6ha。
所在地は、鞆町鞆字西町(にしまち)の全域と、鞆字石井町(いしいちょう)・字関町(せきちょう)・字江之浦(えのうら)・字道越町(みちごえちょう)・字古城跡(こじょうあと)・後地(うしろじ)字古城跡・字草谷(くさたに)の各一部。
面積は約8.6ha。

保存地区は、江戸時代の町人地のうち、廻船業(かいせんぎょう)の中核を成し、近代以降の地割の変化が少なく、江戸時代の町家主屋が良く残る区域。
中世の骨格を引き継ぎながら江戸中期までに整えられた地割に、江戸時代からの伝統的な町家や寺社、石垣等の石造物、港湾施設などが一体となって良好に残っており、瀬戸内の港町としての歴史的風致を良く伝えているという。