【ニュース】 住友林業など、DBO方式により、愛媛県新居浜市立別子中学校の寄宿舎を着工、建物には地域産材のヒノキを活用 愛媛県新居浜市

2017.08.22
住友林業株式会社(東京都千代田区、市川晃社長)は8月18日、愛媛県新居浜市立別子中学校の寄宿舎を着工した。
完工予定は2018年2月末。

同事業では、地方自治体などが資金を調達し、施設の設計・建設・運営等を民間事業者に包括的に委託するDBO(design-build-operate)方式を採用。
同社は、新居浜市が実施した「新居浜市立別子中学校寄宿舎整備運営事業」の公募型プロポーザルで選定されており、設計・施工を住友林業、運営・維持管理を株式会社エムアンドエムサービス(大阪市中央区、小池悟社長)が担当する。
同施設は木造軸組工法の2階建で、建物には地域産材のヒノキを活用。
断熱性・保湿性・調湿性に優れた木造建築で、子どもたちが生活する「住まい」として快適な空間を提案する。
20170822住友林業

玄関ホールには樹齢約100年、新居浜市別子にある住友林業社有林のヒノキを加工した化粧丸太の柱を設置、別子の魅力・歴史を感じられる空間とした。
玄関ホールに接した1階中央部には食堂、多目的室・談話室を配置し、子ども同士、教職員、家族と子どもたち、地域の人々がコミュニケーションをとりやすい交流の場とする。
多目的室・談話室は子どもたちにとってリビングの役割を担う場で、「家族のように過ごす空間」「家族のような関係性を育む空間」となる重要な居室として捉え、くつろぎ・安らぎを感じられる場所として設計した。

1階共用部の床材は愛媛県産のヒノキの無垢フローリングで、食堂は梁を現しとして木質感あふれる空間とする。
時間の経過とともに味わい深い風合いを増す「木の魅力」を楽しめる室内になるという。
2階は子どもたちが生活し、学ぶ場である個室とし、中学生に相応しい、1室約10.1㎡(約6.2帖)で18室をセキュリティとプライバシーに配慮し設計した。

別子中学校は2016年4月より「英語」「理数系」科目を強化し、少人数教育の独自カリキュラムを導入。
「グローバル・ジュニアハイスクール」と銘打ち、世界に羽ばたくリーダーの育成を目指している。
少人数教育による個別の学習支援による特色あるカリキュラムを打ち出し、現在校区外からも生徒がバス通学をしており、同市は寄宿舎建築で安心・安全で学習に集中できる環境を整備し、持続可能な地域づくりに繋げることを目指しているという。

新居浜市立別子中学校寄宿舎の所在地は愛媛県新居浜市別子山甲
358番他。
敷地面積は736.60㎡、延床面積は724.62㎡。
構造は木造(在来工法)2階建。
総工費は2億5,000万円。