【ニュース】 三井物産など、宇和島市に養殖魚加工販売事業の新会社を設立、6次産業化応援ファンドなども出資 愛媛県宇和島市

2015.08.18
三井物産株式会社(東京都千代田区、安永竜夫社長)は8月12日、株式会社ダイニチ(愛媛県宇和島市、玉留一社長)、株式会社オンスイ(新潟県長岡市、桜井健一社長)との共同出資により、宇和島市に株式会社宇和島海道(玉留一代表)を設立、養殖魚加工販売事業を開始すると発表した。
なお同事業会社には同日、いよエバーグリーン6次産業化応援ファンド投資事業有限責任組合による出資が決定している。

四国の海面養殖業の生産額は全国の24%を占め、特に愛媛県は生産額日本一を誇る。
近年、同業界には、生活スタイルの変化による個食化に対応した、付加価値の高い水産加工品が求められるようになっているという。

今回設立した同事業会社は、こうした国内市場での個食化ニーズの高まりなどに応えるとともに、急成長する海外市場への輸出展開も狙い、ぶり・カンパチ・真鯛などの水産加工品を販売、地場の産業に貢献していくとしている。

三井物産は、グループのネットワークを活かし、本事業会社の高付加価値な水産加工品の国内外への販売拡大に努めるとともに、同事業を通じて四国の海面養殖・加工産業の振興を支援する。
ダイニチは、安全・安心で鮮度にこだわった高品質な養殖魚を加工・販売する他、養殖魚用飼料の製造・販売も手掛けてきた。
また、オンスイは長期冷凍保存しても品質に変化が生じにくい独自の特殊冷凍加工技術を持つ加工業者で、同事業会社でもこの特殊技術を活用、水産加工品の品質差別化を図る。

なお、6次産業化応援ファンドは、株式会社伊予銀行や株式会社農林漁業成長産業化支援機構などの出資により構成されたファンド。
農林漁業者と第2次・3次産業事業者との協業による農林水産物の加
工・販売への取り組みや、農山漁村の環境・資源を活かした商品化への取り組みを応援し、農林漁業の持続的発展を通じた地域活性化を目指す。

株式会社宇和島海道の所在地は愛媛県宇和島市寄松甲1835番地。
設立年月日は2015年7月。
資本金(ファンド出資後)は3億円、出資構成(ファンド出資後)はいよエバーグリーン6次産業化応援ファンド投資事業有限責任組合が50%、株式会社ダイニチが25.1%、株式会社オンスイが19.9%、三井物産株式会社が5%。
事業内容は、ぶり、カンパチ、真鯛等の仕入・加工・販売。